151 「幸運がない」を笑い飛ばす11
さて、やり方の「雑」は上手く解決できそうだろうか?
まぁ、やり方を良くするアイディアが出なくても嘆くことはない。それはすでに上手いやり方ができているからかもしれない。
また、自分はまだ新入りで、右も左も分からないのにやり方の見直しなんて無理! なんて場合もあるだろう。初見でも初学でも、はじめては誰だってあるし、「きっかけ」を手にすること、稚気を愛することはとても大切だ。
部分最適を追い求めるのはこれぐらいにして、周りとの関係性を見てみよう。
ここからは、人間関係の「雑」を見直していくことにする。
人間関係は、あいさつに始まって、あいさつに終わる。あいさつは基本だ。
だから、あいさつをきちんとすることが大事だ。けれど、あいさつは難しい。
人によっては、「え?」と思ってしまうかもしれないが、難しいったら難しいのだ。
もうすこし詳しく考えていこうか。何故あいさつは難しい?
朝のあいさつを考えてみよう。
朝、時間ギリギリに目が覚める。なんとか朝食をとって、家を出る。
時折スマホでSNSなどを確認しつつ、学校なり会社なりに出てくる。
廊下の曲がり角から、仲間が顔をだす。
すれ違うまで、あと3秒である。
ええと、朝だから「おつかれさま」はおかしいよな。「こんにちは」じゃないし「こんばんは」でもないし……「おはよう」って言わなきゃいけない。
「お――」上手く声がでない。なにせ本日の第一声、いきなりまともな声なんて出やしない。
なんて、まごついている間に仲間は通りすぎている。
軽いおじぎぐらいはできたかもしれないが、伝わったかも分からない。
はぁ……あいさつって苦手だ。
――という日々を10日も繰り返せば、あいさつ苦手人間の完成です。