131 「自信がない」を笑い飛ばす18
すっかりがっくり自信なくなりそう?
そんなさなかにビッグニュースです。
世界的な教授が、世界的な研究で、世界的な賞を取ったみたいです。
ご都合よろしくご近所で講演会を開くんだって!
いまいちアタマわるい展開ですが、とりま行ってみようと思います。
――基礎研究が大事なのです。
――たしかに基本レベルは上がりにくいです。
――応用レベルがたかい方が、はではで、つよつよです。そう見えますよね?
――しかし! だからって基本がなってなければ、応用の先へは進めません!
なるほど、それはごもっともです。
質疑応答よろしいですか?
これまでどれぐらい研究されたんでしょうか?
――もともとの専門は「応用レベル15」止まりです。
――でも、いろいろやってるうちに、「アナザー11th応用レベル17」が、「アナザー20thレベル21」の突破口になりまして、幸運にもそれで受賞できました。
いやいや、そこまでやったんですか? ってか最後は運だのみですか?
――たしかに、あれこれが上手く組み合わさったのは運ですね。
――でもそれがダメだったとしても、これそれあれどれ試しまくって、またなにか面白い組み合わせを見つけ出してみせます!
それでも自信がもてずに困っています。
なにかアドバイスはありませんか?
――学校を卒業するのはどうでしょうか?
えっと? それなら。
――いえいえ、そういう意味ではありませんよ。
――あなたは先生から卒業できていますか? 学校から出たら、もう教えてくれる人はいませんよ。
――心細いのは当然でしょう。でも、教えてくれる人がいなくても、学びにいくことはできるでしょう? あなたがここに来たみたいに。
――前人未踏の人生へようこそ。