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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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105 「適性がない」を笑い飛ばす

 さて、次は適性について考えてみよう。


 日本人にとって分かりやすい例としては、文系と理系の区別だ。

 文系だから、数字やグラフは、よく分からない。

 理系だから、心の機微(きび)や詩的な言い回しは、よく分からない。

 他にも、文化系や体育会系の違いもあるね。

 陽気キャラ(陽キャ)陰気キャラ(陰キャ)、外向性と内向性、楽観的と悲観的。

 その断絶は根深いものがある。


「よく分からない」それはごもっともだ。

 そりゃ、そうである。文系に微分積分の話をしても通じないし、理系に司馬遼太郎の歴史観について話したってしょうがないだろう?


 では、「よく分からない」のはそのまま受けいれよう。

 すこし子供のころに思いを()せてみようか。

 物心ついたばかりのころ、私たちはなにもかもが、よく分かっていなかった。

 しかし、いつの間にやら時は流れ、「好きなもの」や「お気に入り」、「推し」に「趣味」や「趣向」などなど……ずいぶんと素敵なものを見つけてきた。


 では、なぜそんな素敵なものを見つけることができたのか?


 それは偶々(たまたま)だ。

 この広い世界で、偶然に出会ってしまったからだ。

 それは、私と君の関係性に似ている。

 否定するのは簡単だ。そっと閉じるだけ。作業時間にしておよそ3秒か、まぁそんなところだろう。好きにしたらいいと思う。

 簡単だ。「きっかけ」を否定するのは、とても簡単だ。あまりにも簡単だ。

 だからこそ、「適性がない」という一言で、「きっかけ」を全否定して生きるのは、なんだかもったいない。


 私がいて、君がいる。

 そして、世界はひとつきり。


 問われるべきは、ただひとつ。

 君は「きっかけ」に手を伸ばすのかどうか?

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