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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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103 「才能がない」を笑い飛ばす7

 念のために、もう一押し。

 先は「結果(とは)努力×才能(努力と才能のかけ算)」なんて話をしたが、これに言い換えの魔法をかける。

「結果=才能×努力」、才能と努力を入れ替えただけで、何も変わらない?

 でも、ちょっとだけニュアンスが異なるね。

 才能がゼロだったらいくら努力をしても無駄だ、という意味合いが読み取れる。

 さっきは才能に上限があるという話だったが、努力の上限はなかなかに果てない。自らの寿命のすべて、熱意のすべて。それは、主観的にはまるで無限のようだ。いつ死ぬかなんて分からないものだから、上限がはっきりしないというのも拍車をかけてしまうね。

 君の限りない努力は、「才能がない」というたったそれだけのことで、ありったけが無駄になりますよ。もう止めにしませんか? そんな安っぽい(おど)しだね。さも優しげに、現実を教えてやっている(てい)で、手短(てみじか)な言葉で諦めさせようとする。君に諦めさせた方が都合がいいと思っている。

 そうする積極的な理由としては、君の隠れた才覚を恐れているか、あるいは君の成長に投資する『余裕(スラック)』がないかのどちらかだろう。

 消極的な理由なら、いっそ破滅的なまでに変化を嫌っているから。最弱魔王にでも取り()かれているんだろうね。

 もしも理由なく反射的にそう言ったなら、それは人間性を(くさ)らせる天才だ。

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