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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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99 「才能がない」を笑い飛ばす3

 まず、「センス」を「個人的感覚」「人間性」などと言い換える。もしこれがしっくり来るようなら、人格否定、不当な攻撃をされているということだ。礼節のなさは攻撃者側の問題なので、まともに相手する必要はないね。時間と距離をおけば、勝手に(しず)まる。暴言から分かることは、発言者が感情的になっているということだけだ。真に受けたところで学びはない。感情の問題の解決は、時間と距離に任せよう。放っておけば放っておくほど問題が簡単になるので、忘れ去るまで放っておこう。


 さて、気持ちを落ち着かせたところで、別の言い換えを試そう。「センス」を「配慮」と言い換えてみる。これに納得がいくようなら、何か知らないことがあって、地雷を踏んでしまったんだね。または、知ってはいたけどそこまで重要だと思っていなかった。

 これも簡単だ。知らなかったなら知れてよかったし、思ってたより大事なことだったと理解できたならそれでいい。次はもっと上手くできる。


 さらに、「センス」を「将来性」「発展性」と言い換えてみる。この場合は、やり方がマズいということを指している。赤の他人がこれを言うようなら、無視していい。何故なら、実際に君がやるところを見ていない人が、結果だけ見て好き勝手言っているだけだからだ。サイコロの出目に理由を求めるようなもので、オカルトにハマるかひどく神経質になるかだ。(こじ)らせたところで、出目が読めるわけでもない。

 気軽に無視できないのは、身近にいる自分の先達がこれを言った場合である。ひとつは、相手がただ感情的になっただけ。もうひとつは、政治的なマウントを取りに来ている場合だ。この場合は、無視すると火に油となる可能性が高い。意識的に(かわ)す必要があるから面倒だ。


 とまぁ、色々分類してみたが。

 他者(ダレカ)が指摘する「センス」のなさは、ほぼ無意味な暴言のようだね。

 気にするだけ時間と精神の無駄遣いだ。君の心に『余裕(スラック)』を。

 しかし、タチが悪いのは、これが予言の自己成就を起こしがちということだ。

 暴言により時間的・精神的『余裕(スラック)』を失うことで、自身の才覚を発揮しにくくなる。馬鹿馬鹿しいことに、心と身体が縮こまった結果として「センス」がなくなるわけだ。

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