85 デッドエンド回避~事故を防ぐ3
もしも過剰パターンであれば、周りの人や車がどうしてそんな行動を取っているのかを考えてみると、もっと上手くなれるでしょう。たとえば駐車場。やや混雑した時間帯のスーパーマーケットの駐車場で、それなりの広さと通行人もいるとしましょう。最初のうちはさらに速度を落として、通行人の視線の向きを意識してみる。視線の向きがスーパーの出入り口や、本人の前方なら違和感がない。けれど、そうでないなら? 視線の先には、連れの人がいる可能性が高い。自分の車からは物陰で見えないところに人がいたとしても、事前に気付くことができるんだ。まして、視線の向きがすこし下向きだったら? 視線の先にいるのは、子供の可能性が高いね。子供が親のところに駆け出してしまい、飛び出してくる可能性がそれなりにある。そして、予想ができていれば、突然のことでも慌てずに済む。これに慣れてくると、一般道を走っているとき、他の車の動向をみて死角を減らすことができるようになる。道路工事による車線減少や、一時停止車、お昼時ならドライブスルー渋滞など、巻き込まれると面倒なものをなるべく早く避けておけたら快適に運転できる。ただ信号や標識を守ってその通りに運転するだけではなく、ゆずりあいの運転ができるのもいいね。あとは、渋滞しがちな狭い十字路でこんなケースはどうだろう? 基本左型通行で、右折しようとするが対向車が多いのでなかなか曲がれない。すると、後ろにずらっと後続車が並び、渋滞になる。でも、対向車にも右折する(自分から見て左に曲がる)車はいるはずだ。そのときに、右折車同士でタイミングを合わせて、互い違いにそれぞれ右折する。すると、両車線で右折車が道をふさぐ時間が合計で減るので、渋滞がちょっとだけマシになる。まぁ、広さのある十字路だと右折車を避けて裏から追い抜けるのでこの手は使えないし、狭い十字路でも裏からバイクや自転車が来る可能性はあるから急停止もできる『余裕』ある速度で、という話にはなる。ケースバイケースではあるが、交通環境をより良くするのに役立てるなんてことも可能だ。運転的『余裕』がありあまっているのなら、そんな使い方もできる。