10. 入学試験
俺たちは隣の教室の前に並び、雑談をしながら待つ。
やがて俺らの番がやってきた。
呼ばれたので、教室の中に入る。
「じゃあ、そちらの女性の方からお願いします」
学校の先生だと思わしき人物が、
ステータスを確認できる石版に手を当てろと指示をする。
ココは石版に手を置いた。
レベル:69
HP:630
MP:327
攻撃:220
魔力:172
防御力:98
素早さ:309
能力と、スキルが表示される。
それにしても、素早さが異常だ。
「はい、いいですよ」
通常、ここまでレベルを上げるには何十年かかる。
しかし《真実の目》の力を使えば、仲間ですら、このぐらいの実力つけてあげることが出来る。
「じゃあそちらの男性の方、お願いします」
「はい、わかりました」
俺が石版に、手を置いた。
レベル:81
HP:1904
MP:1112
攻撃:325
魔力:455
防御力:280
素早さ:201
――女の先生が俺達に指導をする。
「おお、すごい。それではとりあえず、元の教室で次の試験の準備をお願いします」
「「わかりました」」
元の教室に戻りながら、ココと話す。
「レン様、他のみんなはどのぐらいのステータスなんですか?」
「うーん、大体レベル60ぐらいだったな」
「私、入学できるでしょうか」
「大丈夫だ。もし入学出来なくても、来年受けに来るだけさ」
「レン様……」
――しばらくして教室で筆記試験が始まった。
問題を俺は黙読する。
『問題、魔法の杖を振ると、無詠唱でも魔法が発動されるが、どの魔法が発動されるか答えよ』
いやてかそもそも、魔法の杖を振ると魔法って勝手に発動するの?
初耳なんですけど。
この調子で、全然わからなかった。
――実技試験。
ま、まぁ気を取り直して次行こう。
次は実技試験、学校の闘技場で行う。
どうやら、的に向かって風魔法を唱えるらしい。
初めに、昨日見た紫の髪の人がやるようだ。
「《アイスグラベル》」
見事に命中し、的は破壊される。
流石、この学校に他の国から受けに来ただけある。
そうしてしばらくすると、俺の番がやってきた。
「《アイスグラベル》」
的に命中した。
威力はまぁまぁ強かったと思う。
前の学校では、何も魔法が使えなかったことを思い出し、自分の実力が上がったことを実感した。
――結果発表を聞くために、教室に戻った。
「今手元にある封筒の中に、結果が入っております。見てみてください」
封筒を開けると、合格と書いてあった。
隣を向くと、ココも喜んでいる様子だったので、どうやら合格だったようだ。
「今回の試験で受かった一学年の人数は計10名となります」
周りがざわつく。
そりゃあそうだ、いくらなんでも10人は少なすぎる。
ちなみに前の席の奴も受かったようだ。
「来年も入学できるチャンスはありますので、良ければ受けに来てください。それでは解散、合格した生徒は僕のところに来てください」
「レン様、行きましょう」
「あぁ!」
俺たちは先生の所へ向かった。
先生が、嬉しそうな顔で受かった生徒のことを見る。
生徒の中には、昨日会った金髪と紫髪の女達もいた。
金髪の女が俺にウィンクしてくるが、とりあえず無視しておくことにしよう。
「皆さん、ご入学おめでとうございます。僕が一学年担当する、ヨーナスです。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
みんな、お辞儀しながら挨拶を返す。
「他の学年と比べて、一学年の人数が少ないというのは、もう気づいていると思います」
ヨーナス先生が苦笑いをする。
確かに、10人は少なすぎるな。
「なぜかというと、今年のこの学年は、実力重視ではなく、伸びしろ重視だからです」
なるほど、だから受かったのか。
周りが、嬉しそうな顔をする。
通常魔法学校というものは、クラスも分かれているはずだが、
おそらくこの学年はクラスも分けないと言うことだろう。
「それでは、宿舎で泊まるペアを決めましょう二人一組です」
おいおい勘弁してくれ、この学校二人一組制度多くないか?
ほんとに辞めて欲しいものだ。
すると、ココが抱きついてきた。
周りの人達がニヤニヤして、先生は困った顔をしている。
こっちを見るな。
「えっと、レンくんとココさん。異性で同じ部屋はダメなんだ」
「嫌です、私レン様と居たいです」
ココは涙目で、ヨーナス先生を睨む。
今までこんな可愛い小動物、見たことがあるだろうか?
「大丈夫です先生、この子は俺のペットみたいなものなので」
「ち、違う!」
「フフ、君たち面白い」
周りが爆笑している。
「面白い!」
「期待できそう!」
「やるやんこいつ」
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