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学都戦記  作者: ガンマニ
1/10

第零話 特殊科学都市

特殊科学都市・・・通称『学都』・・・


人口の約八割は学生で

学生のカリキュラムには通常の学科の他に

『特殊能力開発』

学生の秘められし未知なる潜在能力の探求

それがこのカリキュラムの目的である


SC112・・・


特殊能力が生み出されて・・・112年の月日が経つ・・・






学都第五学区


エリアによって学区を分けるこの都市は

計八つに区を分けられる

その・・・五学区のとある時間

早朝 AM7:48


少年少女の朝は早い

今日も学都の学生達はバスや電車等の公共物や

自転車、徒歩などの交通手段で登校する

そんな朝早くの出来事・・・


喫茶店の裏にてそれは起こっていた

居るのは四人の少年達

片方は前髪で目を隠し、気の弱そうな雰囲気を漂わす一人の少年

もう片方は、明らかに柄の悪さを表すかのような服装や態度

俗に言う「不良」の類に存在する人間達である

三人の不良は一人の少年を囲んでいた

もちろん、不良たちの目的は少年の所有物と身代金

オドオドと震えて臆する少年に対し

強きな態度で傍若無人を働く不良達

何時の時代になっても、このような小汚い悪というのは根絶える事は無かった


「おら、その鞄寄こせよ」

長髪でパーカーを着た三人グループの一人が怯える少年に言う

「か、勘弁してください」

鞄を庇う様に隠し、少年はその申し出を断る

「何調子に乗ってんだコラ!」

態度に腹を立てた少し小太りの帽子を被った不良が啖呵を切る

「さっさと出しちゃった方がいいんじゃない?俺等キレると何しだすか分かんないよ~」

それに続くように、眼鏡を掛けた金髪が少年の肩に手を置く

「ひ、ひぃ!」

三人に対し一人

その状況自体が少年の怯え症を強くする

観念して通学用バッグを差し出そうとした瞬間・・・

「・・・おいおい、朝から一人相手に偉く情けない真似してんじゃねぇか」

また、四人とは違う声が後方から聞こえてきた

どうやら、別の誰かが介入したのであろう

「おい、誰だお前?」

「お前、もしかして風紀委員か?」

眼鏡の声に小太りの男が言う

「風紀委員?はっ!風紀委員様が何の用だよ!」

カンッ

身近にあった空き缶を蹴り飛ばし介入した男に放る

「・・・危ねぇな」

蹴った空き缶を手で払い落とし、男は三人に近付いていく

「こいつ、まさか・・・」

「知ってるのか?」

「風紀委員だからって舐めやがって・・・」

小太りの男は自ら近付き、男に向かい合う

「おい、何の用かは知らないが、痛い目見る前にどっか行け。言う事聞けば何もしねぇしよ」

「そういう訳にもいかん、見ての通り風紀委員だからな、風紀を乱す輩を正さないと」

次の瞬間・・・


ドスッ!

「ぐはっ」

バンダナを付けた風紀委員の男は近付いてきた不良の腹部に拳をねじ込む

「か・・・はっ」

小太りの不良はそのまま膝を地面に着き倒れこむ

今の出来事を見て、残った二人は同時にバンダナ男に突っ込む

「やろう!」

「ぶっ殺してやらぁ!」





「・・・ふぅ、大体方は着いたな」

バンダナ男は地面に落ちている鞄を拾いながら言う

後ろでは、呻きながら地面に転がっている先ほどの不良たちがいた

「うぅぅ・・・」

「痛ぇぇ・・・」

それを見て、カツアゲされていた少年はバンダナ男に近付く

「あ、あの・・・ありがとうございます」

「ん?あぁ、どうでもいいけど学校遅刻するぞ」

「・・・あ!すいません!では、これで・・・」

少年は鞄を持って急いで学校へ向かう為

その場を走り去った

「・・・さて、俺も学校行くか」

拾った鞄を右手に持ち

バンダナ男は自身も学校へと向かう







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