重要任務と城下町
日常を過ごしていたある日のことだった。
その日のミレアはフィアの髪を切り終えた後、真剣な表情を浮かべてこう言った。
「フィア様。私はこれより、王妃様からの重要任務で数日間、城を離れることになります」
「……そうなのね」
「はい。私が不在の間、どうかお一人で不用意に外などへは行かれませんよう、くれぐれもお気を付けください。」
ミレアの真剣な表情を見てフィアは小さく頷いた。
「ええ、気をつけるわ。ミレアも、無事に帰ってきてね」
ミレアは深くお辞儀をすると、影に溶け込むようにして音もなく部屋から消え去った。
「今日は魔法の特訓でもしようかしら」
そうフィアはつぶやき庭裏へと向かっていったのであった。
***
同じ頃、フェリーチェ国。
自室で第六王子、ライムがこっそり城下町で仕入れてきた雑誌を読んでいた。
その雑誌を読みエリアは、様々な興味深い情報を知り、居ても立ってもいられなくなっていた。
「ミモザ、お願い! 本当にちょっとだけ、見てみたいの!城下町を!」
「エリア様、お忍びなど、もし旦那様に知られたらどうするのですか!」
「大丈夫、絶対にバレないようにするから! お願い!!!」
エリアは信頼を寄せる侍女ミモザの手を握り、うるうるした目で訴えかけた。
その真っ直ぐな瞳に押し切られたミモザは、深くため息をついた。
「……分かりました。ですが、絶対に私の側を離れないでくださいね!」
こうして二人は素朴な町娘の服に着替え、警備の薄い裏口から、抜け出した。
「どう?こうやって見るとただの町娘よね!」
「とってもお似合いですよ!……ですがやっぱり大丈夫だったのでしょうか…。」
「大丈夫、大丈夫~!」
そうして、ミモザが心配する中、念願の城下町へと足を踏み出したのだった。
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今回は短めです




