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鏡の中の異世界  作者: HGCom
鏡の中の異世界
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サークルの飲み会

2017/10/06 07:00

「はい、二次会行く人手をあげて~、ハーイ!」


「「「「ハーイ!!」」」」


「ふーっ、はいよ!」


 ったく。

 今、サークルの飲み会(一次会)が終わって、二次会に行く人を俺と同じ学年の崎中(さきなか)というやつが(つの)ってる。コイツは、このサークルでも一番チャラい感じで、今日のサークルも最後の30分くらいで、「ワリーワリー寝坊しちゃった!」なんて言って、遅れてきた。もう昼直前だっていうのにな。

 んで、こいつのような飲みサークルとして所属してるようなやつもいて、一次会の参加者は15人。きっと二次会も10人以上が参加するだろう。それでも崎中は、年に一度の部誌を作る際には寄稿するし、たまに真面目に参加もする。月一くらいな。それにライトノベルは好きそうだしな。

 飲み会では、仕切りたがるしお調子者なんだけど、このメガネ率の高い集団を多少なりとも明るくしてくれている。ただ、たまに空気が読めないKYなやつだ。全体的に本人に悪気が無いのがわかるから怒ったりしないけど、例の朱音に俺の事が好きなのか?と、聞いたのも崎中だ。


「んじゃ、二次会どこ行きたーい?」


「カラオケー!」「ダーツやりてぇ~」「いや、カラオケの方が良い!」


「じゃあ、二次会はカラオケで決定!!いつものとこな!」


「「ハーイ」」「えー、まーいーか」


 うん、根はいいヤツなんだ。そこそこ行動力あるしな。ただ、俺とか部長は、こいつがつぶれたら面倒見るハメ(・・)になるから、一次会ではほぼ酔えない。今では、適材適所で良いかと割り切ってるけどな。


 それで、二次会のカラオケまで行くと、うちのサークルは、たいていバラける。だいたい2~4つのグループだ。金欠や明日用事あるやつらが抜けて、後は行く場所ごとにバラける。四次会あたりで合流することもあるけど、だいたい二次会で解散して、適当に次行くって感じ。

 同じ学年とかで遊びに行きたいだろうしな。俺たちも、だいたい決まったメンバーで三次会に行く。部長と俺と朱音がだいたい決まったメンバーで、関係者によって連れが増える。新歓コンパの時は、朱音関係で三次会に俺らと行くやつらが20人以上いたしな。


 んで、三次会は居酒屋に行った。今日は部長と副部長と崎中に俺と、3年は飲み会に参加した4人全員となった。それに、朱音ともう一人2年の男子を含めて6人だった。残りの2年と1年は「ダーツしに行く!!」って、別れて行った。

 三次会の話の内容なんて、いつものとおり中身のない話が多かった。大学の近くの喫茶店にカワイイ子がバイトしてただの、単位落としそうな講義の補講が面倒だっただの。だいたい、話を振ってたのが崎中だったからしょうがないけどな。それも含めて、マッタリとした時間の流れというか、この雰囲気は嫌いじゃない。

 それで、ちょっと沈黙が入ったから、今朝の話を部長から崎中にふってた。


「というわけで、宮里さんが次の副部長でどうかな?って思ってるけど、崎中はどう思う?」


「(次期部長で2年の)山下がそれで良いって言うなら、イイんじゃね?朱音ちゃんは、それで良いの?」


「そう、……ですねー」


 そう言って、朱音は苦笑いで返す。


「何その煮え切らない感じ。朱音ちゃんは、まだ納得してないって感じじゃないの?」


 こういう、ズバッと質問してくれるのは、崎中の良いところだ。まぁ、不躾(ぶしつけ)で配慮が無い場合もあるけど、思ったことを素直に聞くのは周りが助かる事もある。午前中の態度から、朱音は一応納得しているのかと思っていたけど、酔ってホントは納得いってない気持ちが出てきたのかなと思う。それで俺も重ねて聞いてみた。


「そうなの?」


「えぇ、ちょっと考え中というか、すぐ答えは出ないですね……。

 今のサークルは好きですけど、これで3年がいなくなったら、雰囲気がなんか新歓の頃に戻って行きそうで……」


 すると、崎中が納得顔で話し出す。


「あぁ、1年軍団ね。2年はそうでもないけど、1年の何人かは未だに朱音ちゃん親衛隊みたいなところあるしな」


 あぁ、確かに。でも、その原因の一旦でもあるお前がそれ言うのな。


「そうですね」


 まぁ、すぐに答えを出す必要もないとは思うけど。そう思って声をかける。


「まぁ、すぐに答えを出さなくて良いんじゃないの?しっかり考えて答えだせばさ!」


「そうです、ね」


 ちょっとスッキリしない応えだったけど、とりあえずそんなものじゃないかな?

 結局、その話はそこまでで、崎中発信の別の話でまったりとした雰囲気のまま三次会も終わるのだった。

 その時点で夜中の3時ころ。日によっては、お開きになる事もあるくらいだけど、横に崎中がいるときはまだ続く。なんだかんだで、宴会が続くのは結構好きなので、ついつい一緒に行くけどな。


「次どうする?あー、俺、金ないから田所の家で飲みが良い!!」


 おいおい、お前何言いだすんだ。


「あ、私はそろそろ帰るね」「あ、ぼくも帰ります」


 すると副部長と2年の男子が帰って行く。


「えー、もう帰るのかよ~。

 でも田所んちは、ゲームかたずければキレイだし、どうせ隣の家は帰省してるとかで空なんだろ?ちょっと騒いでもイイじゃん!」


「よく覚えてるな。ウチの隣の事情なんて」


 隣の部屋の住人は、長期休暇はほとんど田舎で過ごすみたいで、前の飲み会の時にそういう話をしたのを覚えているみたいだ。角部屋だし、床はそこそこ厚い方だから、ちょっとくらい夜中に騒いでも苦情は出にくい。そういうのもあって、以前もウチが飲み会に使われたしな。あと、少し広めの間取りだから、人が入るというのもあるんだろうけど。

 部長を見ると、苦笑いで首を横に振る。まぁ、こいつが言い出したらほぼ決定だな。嫌なら断るけど、今日はイイか!


「わかったよ、まー、でも部屋提供するから、飲み物とか他のメンツで買ってくれよ!」


「ハイヨー!」


 調子よく崎中は答えて、部長も軽く頷く。


「朱音はどうする?」


 男しかいないから、一緒に来るか聞いてみる。


「あ、行きます!」


「そか、んじゃ飲み物買いに、酒屋かコンビニにでもよるか!」


 それで、四次会は俺の家で家飲みになった。これが事件の元になるんだ。

二次会以降を友達の家で!ってのは、少ないのかな?

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