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4 ステータスオープン

 1人になり、お待ちかねのステータスオープンの時間がやってまいりました。


 ベッドに正座し心を落ち着けた。


「ステータスオープン」


 透明な石板のようなものが宙に浮いている。


 ケビン ランザルド フォーゲリア

 フェイノランド王国 フォーゲリア伯爵 三男

 魔力量 無限

 攻撃魔法属性なし

 スキル 鑑定 付与 デザイン/クラフト 錬金 空間(アイテムボックス時間停止付)


 父 ルーク フォーゲリア伯爵当主

元王国騎士団副師団長

 魔法属性 水、土


 母 メルシー 

元第三王女。魔法属性なし。


 長兄 イーサン 

タンザナイトリア公爵宰相の補佐官

 魔法属性 水、土


 長女 クラウディア 

スティングレイ辺境伯嫡男 ゼーファン様に嫁いだ。2人とも相思相愛。

 魔法属性 水


 次兄 ロナウド 

魔導士団、商人

 魔法属性 水 土 風 火 

 あちこちに赴任している。王都が拠点で依頼があれば赴任している。自由人である。


 四男 ジュリアス 

スキル剣聖 

魔法属性水、風、土


 あれ?スキルに鑑定や付与があるがスキルは見られなかったのか?ぼ、僕に魔法属性がないか。さっき両親が悲観していたなぁ。なるほど。


 スキルで鑑定、収納、付与なんて便利じゃないか!チートだよな、これは。転生特典か!魔力量も無限だぜ!デザイン/クラフト、錬金って、この世界でもものづくりしていいのか?男だからって馬鹿にされる世界かもなぁ。でも、いいじゃないか。刺繍やレース編み、ぬいぐるみなども作りたいな。錬金はポーションなどを作れるのか?金儲けができる、夢が広がる。もしかして好きな趣味に没頭できる世界じゃないのか。


 ベッドで嬉しくてジャンプしてしまった。


 これから本をいっぱい読もう。僕の人生、楽しい人生じゃないのか。趣味に生きていこう。


 母様のお腹が大きかったから、赤ちゃんがいる。やっぱり妹がうまれて欲しいな。そうすれば色々ぬいぐるみやお人形を作ってあげられるのに。ドレスの刺繍だってしてあげるぞ。お兄ちゃん頑張るよ(性別わかってないよ)


 そういえば、父様が言っていた精霊などいるのだろうか。いたら会ってみたいな。特に土精霊さん、この土地を肥沃な大地にして欲しい。毎日お祈りすればどうだろうか。お菓子など作ってお供えすればいいかな。やってみようか。藁にもすがる思いだ。


 そうと決まれば寝よう(寝るんかーい)


 寝る前にやることを紙に書いた。


 いるかもしれない土精霊様へ。

 土精霊様にお供えする台に置くハンカチに刺繍をする。

 土精霊様にお供えするお菓子を作る。

 土精霊様のジュースはフルーツのしぼり汁でいいかな。


 自分で作るお菓子の方が達成感があっていいだろう。自分がお願いすることだから人に頼らず自分で作ることだ。


 side両親


 ケビンが心配で2人してケビンの部屋にやってきた。


「この子は魔法属性がなくて、さぞ落胆したでしょうね。私に似てしまうなんて」


「メルシー、泣かないでくれ。お腹の子まで悲しくなってしまうよ。大丈夫だ、ケビンはなんだか精神的に君に似て強いように感じるよ。みんなでケビンを支えていこう」


「ルーク、ありがとう。私はあなたに救われたのよ。いつも言って聞き飽きたと言われてしまうけど、本当にあなたが私をあそこから助け出してくれた勇者よ。家族以外の人達は私のことを無能者だと、それがケビンにもそのような目で見られてあることが悔しいし悲しい」


「メルシー、私は君が妻で本当に良かったと思っているよ。領民のことを人一倍考え行動をしている。領民たちも君のことが大好きだ。私の方がもっとメルシーのことを好き、いや愛しているのだがな。ケビンのことは私たちが守って行こう。まぁ、あの子は剣術は苦手みたいだから、他の特技を伸ばそうではないか。ふふっ、なんだ?この紙は?土精霊様にお供え?ケビンはこんなことを考えているのか。面白いな」


「ルーク、私も愛しているわ。まぁ、ケビン。自分で刺繍?自分でお菓子作り?それではこれは私の分野ですね。刺繍なんて、この子にできるのかしら」


「土精霊様か。そうだな、信じることから始めないと何もできないな。では、台をどうするかなどケビンと話をしようではないか。どんなものを作りたいか。ふふっ、楽しみだな」


「そうですね、信じることが1番ですね。子供の考えることは、時として壮大な考えですね。御伽話に出てくる精霊様や神獣様。本当にいるかしら」


 2人はケビンのあどけない寝顔にそっと口づけして部屋を出た。


 その後2人は、ケビンのもう一つのやりたいこと、女の子が生まれたら、ぬいぐるみや人形、ドレスの刺繍をしてあげるという内容をお腹の赤ちゃんに伝えた。


 お兄ちゃんが作ってくれるんですって、楽しみですね、と語りかけた。


 女の子が生まれるとは限らないのに、ケビンあの子は女の子と決めつけているのよ、とお腹の赤ちゃんに声をかけた。性別は当たっているように感じたが、心に留めておいた。あなたのお兄さまがお待ちねよ。

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