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金持ちの買い方

 またやってしまった。

 このところ関東の第八レースから最終まで予想してあるのだが、目が覚めたら第九レースが締め切られるところであった。このレースは買っていたらマイナスだからよしとしよう。だが第八レースは的中していた。

 その後、第十レースでは、いつかやるんじゃないか、という買い間違えでワイドを逃す。ううむ。メインでは、ぐりぐり本命がスタート失敗。それはまあ仕方ない。ワイドはとっていたけれど、二着入線の馬を全く無視していたので、このあたりで満足するべし。

 そして最終。大体一レースあたり五頭を選ぶのだが、本日は一番に選出した馬が来ていない。さっきのあたりもあるし、ちょっと買いたそう、と思う。どうせなら三連単なんかで……などといやらしい考えが浮かぶ。

 もともと、仮想収支には、単勝、複勝、馬連、ワイド、三連複、馬単しか含まれていない。三連単は買い目が多くなるし、手を出せないからだ。仮想収支は全部で六十点になる。

 はっと気がつくと、なんと三連単を含めて六十三点も買っていた。しかし単複や馬単は買っていない。三連単を半分近く買っているのだ。まあ、いいか……と思ったのが大間違いだった。なんと、予想順位では一番、四番、二番の順番で当たったのだ。

 ワイド三点と三連複をとっていた。本日の収支はほんのすこぅしプラス。一日をプラスで終われるなんていつ以来だろう……だが。

 仮想収支と同じ六十点を買っていれば、倍以上になっていたのだ。人間とは、私とはなんとおろかなものなのだろう。

 明日の予想もしてみたが、マイネルチャールズ、ブラックシェル、キャプテントゥーレ、フサイチアソート、アインラスクという順番になった。最終的には、馬体重が出てから決めるのだが、前日の予想ではそんな感じなのである。

 ううん。ブラックシェルの入れ込みが気になる。だが第二番手にいるから、よほどのことがない限り、買い目の選択に入っている第五番手以降には落ちていかないだろう。第六番手のベンチャーナインも気になるが、これもちょっと離れてのポジションだから、変わらないだろう。

 ふと思う。もしも私が金持ちだったらどうするんだろう。

 私はトトもロトも買うので、危機管理として、突然億万長者になってしまった場合、というシュミレーションをよくやる。いきなり金持ちになり、人生を台無しにしないためのシュミレーションであり、決して妄想などというものではない。買っている限りは当たる可能性があるし、大部分がそのシュミレーションを楽しむための出費だから。

 かの有名な宮本輝先生の小説の中にも出てくる。とある社長が、人生を賭けた一点買いをする。ン百万円。

 私は以前、特に入れ込んでいる馬ではなく、完璧に『ゼッケンで買い』の馬を単勝一点一万円買いしたことがある。最初は四倍だったオッズがあれよあれよという間に六倍を上回った。結局、一番で帰ってきてはくれたものの、もっとも長いレースだった気がする。決まるまで、ずっと猛烈な吐き気に襲われていたから。今後このような買い方はするものか、と固く誓った。

 だが、もしも億万長者だったらどうするだろう。今の六十点買いの一点あたりの金額を増やすだろうのだろうか。それにプラスして三連単のボックス買いなんてこともやってしまうのだろうか。当たった金額よりも税金のことが気になってしまいそうな気がする。競馬の配当は五十万円を超えると非課税ではなくなる。それもその馬券を買った金額しか経費と認められないので、すでに脱税しているのではないかとあせって調べてみたが、記録が残っているものに関して、課税対象ではなかった。

 百円でも超えていたらどうしよう……と心配になって調べてしまうくらいである。それが大金になったときには、いつもはらはらしているのではないか。金の力であほほど三連単を買って、ミリオン馬券を当てたものの、ほとんど税金に持っていかれるなんてそれこそあほらしい。それに、絞って買って当たってこそ、楽しいものなのだ。

 と、妄想はこれくらいにしておいて、明日、データに従うか、自分の気持ちに従うか……まぁ、メインになるまでにちょっとした小金持ちになっていれば、何の問題もなく両方買っちゃうんだけどね。

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