第壱話 説明ノ多イ影霞ノ手合ワセ
令和七年師走四日から書き始めた話です。
初めて書いたので、どんな感じの文にしたらいいかわかりません。
意見がある人は、コメントに書いてください。
ついでに、この物語はフィクションです。
当たり前だけど
それでは戦国嘘歴史の、はじまりはじまり。
武道場の中から、木刀が風を切る音が聞こえる。
この音はかれこれ二刻止まらずに聞こえているようで、木刀を振る漆黒の羽織袴を着て紺色の髪をした少年の体に浮かぶ汗の量は尋常ではない。
少年の髪は背中――肩甲骨のあたり――につくほど長く、顔も右目が隠れている。
羽織袴は礼服だが、この少年は普段着として使用している。
「おーい、雪影ー。そろそろ朝飯の時間だぞー」
少年の父親、黒曜雪義は雪影と呼ばれた少年のもとに行く。
「父上、もうそのような時間でしたか。今行きます」
「今日は何刻の間していたのだ」
「二刻ほどです」
「十分長い。今日は冬霞が手合わせに来る日だぞ」
「あっ」
「まさか忘れていたわけではないだろうな」
雪影は屋敷がある方向に走っていった。
否、逃げていった。
神代冬霞は雪影と同じ年齢で、十四である。
神代家と黒曜家は仲が良く、子供同士で手合わせをすることもある。
この東倭帝国の支配者である両家だが、昔から二つ家があったというわけではなかった。
東倭帝国は、捌代当主黒曜雪臣が大和政権の時代に倭の五王が宋に使者を送るときに最後まで反対したため東瀛島に流刑にされ、それに怒った捌代当主が大和政権に対抗し作られた国である。
今のところでは、雪影が伍拾代目当主になる予定である。
東瀛島は日本から百五十里ほど離れたところに浮かび、沖縄島ほどの大きさがある島である。
神代家は鎌倉時代の初めまで本州で神社の神主をしていたのだが、参拾肆代当主神代霞弦が源平合戦で源氏に味方し手柄を上げすぎたため、源頼朝に危険視され三貴子を祀っていた神社ごと東瀛島に移住したのである。
今のところでは、冬霞が伍拾代目当主になる予定である。
雪影は廊下を走っていき、食事をする部屋に来た。襖を開けると、母親の雪代が座って待っていた。
「今日も稽古ですか。」
「はい」
「雪影は偉いですね。」
「今日は二刻やっていたらしいぞ」
「また増えましたね。先日は一刻でしたよ。」
家族で会話をしながら食事をする。
いつも通りの光景なのだろう。
食事が終わると雪義と雪影で足を速く動かす稽古をした。
罠のたくさん仕掛けられた七つの通路を三分間で走り切る訓練である。
その時間はだんだん早くなっていき、最終的には三十秒にまでなっていた。
そのようなことをしているうちにあっという間に時間は過ぎ、午の刻ころに冬霞が来た。
雪影と正反対の色の羽織袴を着ていて、その黒い髪は腰のあたりにつくほど長い。
「雪影、久しぶりー。元気してたー?」
「ああ、久しぶり。多分元気だと思う」
「今回は負けないからねー」
「圧勝できるように努力するよ」
「むー」
いつも通りのやり取りをしながら、武道場の方に歩いていった。
武道場につくと、雪影と冬霞は向かい合って木刀を構えた。
雪影は居合の構え、冬霞は木刀を正面に持っていく構えである。
「今日もよろしくねー」
「勝つよ」
「「お願いします」」
「両者構え」
審判―雪義である―が言った。
両者が集中していくにつれて、話し声が聞こえなくなり、呼吸音や心音がよく聞こえるようになった。
「はじめ」
審判があげていた手を下ろす。手合わせが始まった。
手合わせが始まると同時に冬霞が走り出す。
しかし、雪影は微動だにしなかった。
冬霞は刀の間合いの前まで来ると、高く跳んだ。
木刀を振りかぶって振ろうとしたが、それはできなかった。
雪影が刀の間合いに入った瞬間に居合をして切り上げたのだ。
普通居合は上から来たものを切ることはできない。
冬霞は振りかぶろうとした木刀を戻し、弾いた。
雪影は木刀を腰に構え、
「《暗影流 砂時計》」
と言った。
暗影流とは、初代当主黒曜雪隆が確立した黒曜家にしか伝わらない流派である。
ちなみに黒曜家は紀元前から存在するため、とても古い歴史を持つ流派である。
技は十二個ある。
ちなみに、手合わせのときには技名を言わなければならない。
雪影は居合をしたあとに、木刀を上から振り下ろす。
二連撃である。
それに対抗し冬霞は、
「《霞霜流 霜霞連穿》!」
と叫んだ。
霞霜流とは、暗影流と同じような感じで初代当主神代霞邑が黒曜雪隆と同時期に確立した流派である。
技は少なく四つしかない。
対抗するように七連突き技を防御に使う。
線を点で弾く技であるだけに、一つの攻撃につき三回突く。
余った一回の突きが雪影にせまる。
「《 影流》」
しかしその突きも回避する。
ここで冬霞が上級技を放つ。
「《霜天霞光陣》!」
奥義ではないのに十二連撃、それを雪影は奥義で対応する。
「《奥義・神威拾弐撃》」
技を技で弾く。
回避したほうがいいのではと思うほどの連撃。
それが終わったとき、冬霞が奥義を放つ。
「《奥義・金剛雪ノ舞》!」
十四連撃の奥義を防御するために、雪影はカウンターを放つ。
「《刻返》」
このカウンターは、相手の攻撃をすべて弾いたうえで攻撃する、放ったら勝つ確率が零割四分ぐらいの攻撃である。
しかし、今回はその少ない確率が当たったようで、雪影の振るった木刀が冬霞に当たる。
「手合わせ終了。勝者雪影。」
手合わせが終了した。
また見てね




