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その162 また夢を見て……今度は口を滑らせる

 界攻略した時にダウンした仲間に使うために大事に取ってあった希少なアイテム。それをこんな形で使う羽目になるとは夢にも思わなかった晴太。


 蘇生させた黒猫は勢い良く起き上がる。


 バッ!


「のじゃっ!?またなのかコノリュうぅぅ!?……うむ?ここは?」


 素っ頓狂な顔をしながら周りをキョロキョロと見渡す黒猫。


 どうやら夢を見ていた様で、散々魘されたからか晴太に倒された事など微塵も覚えてなかった。


「わたしゃ何でここにおるのじゃ?うむ?誰じゃお主?」


「……」


 コイツ……覚えてないのか?まぁ覚えてないなら覚えてないでいいが……


 変に倒された事を根に持たれて絡まれても困るといった具合に、晴太は黒猫が覚えてない事をいい事にそれを伝えない。


「ここはギルド会議場だ。君は黒猫さんだね?」


 新たにやり直しを始める晴太。


「うむ?そうなのじゃ」


 さっきは否定してただろコイツ……


 光の速度で肯定する黒猫に少しイラッとする晴太。しかし先程衝動で黒猫を倒してしまったので反省の意味も込めて我慢する。


 復活させたのはなにも罪悪感があっただけじゃない。情報を得る為でもある。だから先ず情報を引き出さないと復活させた意味が無い。


 復活させて記憶が混濁している今なら何か聞ける筈だ。何から質問するか……


 晴太は再び質問する。


「君は何でブラックギルドに?」


 ……しまった!質問する順番を間違えた!これじゃあまるで黒猫さんがブラックギルドに関わってると決め付けてるようなものじゃないか!


 間違ってはない。決め付けている。


 早速やかしてしまったと頭を抱える晴太に黒猫は答える。


「?……ぬじゃ!思い出したのじゃ!わたしゃスパイ中じゃったのじゃ!うむ?じゃがお主がそれを知っているという事は……もしやお主がブラックギルドの内部に入っているギルマスの協力者かの?」


「……っ!」


 その言葉を聞いた瞬間、晴太は持っていた盾と剣を床へと落とした。

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