超・事件4
連続更新57日目!
「美味しい…………」
年に数回あるかどうかの義久の手作り料理に舌鼓を打つ。
他人に任せるだけで無く自分でも栄養学を学んでいるおかげか濃すぎない味付けに癖になる風味で大袈裟だが無限に食べられる気がする。
「ありがとう義久、とても美味しかったわ!また腕を上げたわね!
もう個人で店を出せるくらい美味しいわ!」
「それは言いすぎたよお婆ちゃん、褒めすぎたら調子に乗っちゃうよ」
「褒められる位には美味しいと思うよ」
「家系的に味の濃い奴は食べられるけど特別好きじゃないからこのくらいが1番落ち着くよな。
義久兄ちゃんまた作ってよ」
「お?気に入ったか?なら今度帰省した時に作ってやる!その時は新しいレパートリーも携えて帰って来るから楽しみにしてろよ〜」
「「うんっ!!」」
葛葉と陽太郎は嬉しそうに義久の言葉に頷いた。
義久の料理をするきっかけは昔好きだった子が料理好きで話を合わせる為に料理を私に習っていたらいつの間にか好きな子の事を忘れて料理にハマっていたのが始まりである。
可愛い理由だが出会いが1つ潰れてしまった事については私としては勿体無いと思う。
「今日の夜には帰るのよね?なら久しぶりに運動する?」
「マジで?いいの?今ネットでお婆ちゃんの事大分広まってるよ?」
「私の考えなしの行動が原因だから私が目立って盾になるよ。それに目立っておけばお婆ちゃんが作った実業団のスポンサー集めも楽になるだろうし。考えによってはチャンスになるから」
「…………ちなみに姉ちゃんはどのメーカーのスポンサーが欲しい?」
「MIKEかなぁ厚底の先駆け出しロードで走る場合は頼りにしたいかな。トラック競技なら同じくMIKEも良いんだけどagidasも捨てがたいんだよ。
私はトラックで走るなら反発するカーボン素材が入ってる靴より厚底時代前の薄底のシューズにスパイクピンが付いただえみたいななのか好きなんだよね、走りやすいし。
結果だけを追い求めるならカーボン有りの方が有利なのは間違いないんだけどね?筋肉痛めやすいし少し遠慮しちゃうな」
「確かに葛葉は400から100キロまで対応可能の超が付く万能選手だから筋肉へのダメージは俺らより遥かにデリケートな問題か」
「疲労する程度なら幾らでもゴリ押しが効くけど痛めると流石にね?」
「「分かる〜」」
400や800を経験している義久と陽太郎は葛葉の言葉に首を振って反応した。
「酸素が足りなくなって足が動かなくなるのは練習で何とかなったりするけど怪我しちゃったらどうしようもないよな!」
「酸素足りなくなるほど追い込むと偶に怪我した時より体死ぬけどな!!」
がっはっはっ!とばかりに笑う男2人を見て肩をすくめる動作で肯定する。
「前までは義久お兄ちゃんと同じ実業団で同じスポンサーも良いかなって思ったけど最近靴との相性も真剣に考えて初めて自分の望むスポンサーを獲得したいんだよね」
「ま、そこは葛葉の努力次第だ」
「スポンサー見つからなかったら見つからなかったで靴とかユニフォームとか遠征費合宿費その他諸々は私の自腹で何とかすればいいからね」
「「「それはちょっと……」」」
長距離を走る陽太郎や葛葉の靴の消費量は普通の中高生より余裕で大い。
自分に合った靴は1足1万5000〜2万も掛かりそれを月に3回から4回履き替えている。
これは葛葉の異常な練習量とそれについて行こうとする陽太郎によって数が増えていた。
1人当たり月最低でも5万〜8万の出費を2人分に出している。
小さな出費も合わせればもっと膨らみ葛葉と陽太郎の2人に掛かる金額は月に20万を超す時もあった。
その事情を知っている事もあり義久までも狐雪の自腹で何とかする発言に待ったを掛ける。
「最近は大分抑えてるけど前まで沢山食べるからとその都度お小遣い貰ってたから流石にこれ以上は遠慮したいかなって……」
「俺は家庭用ゲーム機で充分満足してるからお小遣いもさほど貰ってないけど遠慮したいかな」
「今更誤差なのに」
「誤差て」
「月2、30万くらい出費が増えても誤差よ?昔産んだ子の子孫とかとまだ交流もあるし土地を貸してるからその土地代のお金だけで家族全員遊んで暮らせるていどの収入があるのよ?」
どんだけ日本に土地を持ってるんだよ3人は思ったが陽太郎が狐雪の交流は海外にもあるという事を思い出し口に出した。
「前に婆ちゃん海外にも交流あるって言ってたけど海外にも土地持ってるとか?」
「えぇ良い土地を幾つかね?後メキシコとかの中南米やアフリカにも土地を持ってるからお小遣いには困らないわ。
特に中南米なんて馬鹿を締め上げれば勝手にお金を吐き出してくれるし街を平和になるからいいわ!」
絶対に血生臭い話だと一瞬で確信するが楽しそうな顔で笑う狐雪が逆に怖く何も言い出さない。
中南米で馬鹿を締め上げるとなれば最早それしか思い浮かばないからである。
過去に一族に手を出した妖怪を徹底的に拷問してペットの餌にしていた事を言ってはいないが峰墓から薄ら〜と聞いていたからこそ言い出せなかった。
「うん!久しぶりの義久のご飯も堪能した事だし2時間後に走りに行きましょうか!
陽太郎と葛葉はどうする?今年はジュニアオリンピックの練習もあるけど」
「義久兄ちゃんとのジョグをアップにして終わったら20分後に姉ちゃんと本練習するよ」
「元々休日の今日は一緒に練習をする予定だったからね」
葛葉達の体育祭文化祭も終わり今日はその翌日で日曜日で毎週この日は2人とも一緒のメニューをしている。
葛葉の体力付ける方向に偏ってはいるがどちらにしろ今の陽太郎欲している強さだった。
「「「「ご馳走様」」」」
手を合わせ食事を終わらせた。
孫の帰省最終日で少し寂しい氷鉋狐雪
お金は有り余っているのでお金が必要ならお金で解決しようととする癖があり孫達から苦言を呈されている。
しかし外食等でお小遣いを貰っている葛葉と姉ほどではないがゲームにお金を使う為にお小遣いを貰っている2人は恩恵に預かっているので微妙な顔をして顔を晒す事が殆ど、おいこっち見ろ。
お金はあっても困らんじゃろ?
by氷鉋狐雪
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