表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/86

超・体育祭8

連続更新49日目!



※葛葉のタイムを上方修正


100mの種目が1年へと変わり走りを見て行く。


「3年2年と比べたら劣るのは当たり前だけどそれでもやはり見応えは大分落ちるわね。

 陽太郎要する2年、風間君達率いる3年って感じでブランドが無い。別に必要って訳じゃないけど成長には多少なりともブランドとなれる人物が必要かもね。

 まぁでも人間の成長なんてその時にならないと分からないから意外と来年には良い子が育ってるかも知れないわ」


写真も程々に撮る。

中1種目挟んで次は1500m走だ。

陽太郎や葛葉の通う中学、高校はどちらもスポーツに力を入れており必ず1500走が種目で入っている。

この試みは全国的に珍しいからか少し話題になった事があった。


葛葉が1500mの種目にサプライズで参戦する事になったが女子と一緒に走るのではなく男子の枠組みで走る事になっている。

走る生徒達は陸上で使うスパイク以外の靴なら自由に履ける許可が降りており、全国的に見ても大会さながらの種目となっていた。

葛葉も含めた全員が体操服を着ており靴だけは千差万別の様相をしている。


「走る前に一言。先程も言いました通り高校生オリンピアンの小雨葛葉さんが今日ゲストで走ってくれる事になりました。

 世界で戦う彼女に挑む気持ちで走って下さい。きっと貴重な経験になります。あーー、余り長話をすると顰蹙を買うのですぐにスタートしましょう」


話していた校長は陸上競技用のピストルを構える。


「位置について、よーい……」


パァアン!


乾いた音が響くと同時に3チームからそれぞれ選ばれた6人と1人が走り出した。

先頭は葛葉を筆頭に陽太郎、風間、加古、高田の5人と順当な人選だが少し離れた所に別の部活の生徒であろう子供が位置につけている。


「ほぉ?陸上部意外にもそこそこ速い子がいるのねぇ。それにしても葛葉かなり飛ばしてるけどまさかここで自己ベストで走るつもりかしら?

 確かに葛葉のベストは4分16秒だけど実際はもっと出せるものね〜」


そうこう話しているうちに1周目になる。

タイムは66秒と4分10秒を切るハイペースで進んでいた。

予想以上のスピードに応援している生徒のみならず実況をしている委員会の生徒と先生も興奮している。

幾ら凄いという事は分かっていても陽太郎達が全力で走る姿を普段見る事がないのだから興奮するのも分かる気がするが……一部競馬を見ているような熱気の先生がいる事は無視をしよう。


「一周66?!化け物かよ!!はっっや!」


「どんくらい速いん?」


「このままスピード維持してゴールすれば4分10秒切るんだけど参考で高田先輩の1500のタイムは4分4秒なのです」


「…………マジ?」


「大マジ」


「やっばぁ…………!」


2周目になり掲示板を見る。

2分12秒、1周目と変わらず66秒を維持していた。

葛葉の強さは自分が維持出来る限界ギリギリスピードで最後まで押し切るレースがいつでも出来る事にある。

レースで周りがどれだけロー展開になろうと1人で走り切れる精神力が強み。

予想外の展開なのか陽太郎含めた4人はやや厳しい顔をしている。

間違いなく1500の力は男子である4人の方が上だが

いつでも100%の実力を発揮出来る葛葉の相手は辛いようだ。


「1000の通過が2分45……ベストとほぼ変わらんペースで走り切れるのかしらっ?」


「焦っていますか?」


「葛葉は確かに無尽蔵とも言える体力を有しているわ!だけどそれは神楽のように限界まで肺を追い詰めても回復が間に合うほどではないの。」


「ゴールした後暫く動けなくなるかも知れないわっ」


ほんの少し保護者としての見る興奮より心配が勝った。

既にラスト1周を切り鐘がなっている。

葛葉は僅かにスピードを上げて走っていたが流石に女である葛葉に負ける訳には行かないと奮起した4人はラスト1周に入った瞬間全力のスパートを決めた。


「がんば」


葛葉は4人に抜かれる瞬間務めて冷静に一言だけエールを送った。


「「「「おぉ!!」」」」


エールを聞いた4人は短く吠えると更にスピードを上げる。

徐々に開いていく4人と葛葉の差100m先に最後尾の生徒が見えた。

それすらも目標物に変えて4人はスパートをかける。

先頭は陽太郎で進んでいるが直ぐ後ろには意外にも高田がいた。

今日調子が良いのもあるだろうが3人と比べて劣る事実と微かな劣等感が勝ちたいと叫び高田の脚を前に進めさせる。


「おぉ!負けるな陽太郎!!!」


「頑張れ陽太郎君ー!!!」


しかし全力で足掻いた高田だったが陽太郎には及ばずゴールラインを超えた。

1着陽太郎、2着高田、3着加古、4着風間ともつれ込んだ。

タイムは陽太郎が3:59.9とまさかのラスト1周を60秒切っての4分切りと全国大会さながらの結果となり高田もまさかの学校の体育祭で4分00秒と大幅自己新を出す。


「やったーーー!!陽太郎が勝ったわー!!!!」


興奮する戦いを陽太郎が制した事が嬉しくて思わず拝に抱きついてしまう。

どうやら拝も陽太郎が勝った事実に嬉しかったらしく抱き返してくれた。


「葛葉も僅かに遅れてゴールと……タイムは4分………………6秒、嘘でしょ??????」


陽太郎達の白熱したゴールよりも更に大きなどよめきと歓声が轟いた。

現在女子陸上界で4分10秒を切った事のある選手は僅か2人でその内1人はオリンピックの予選で1度だけ出し、もう1人は何度も4分10秒を切っている日本女子陸上界のレジェンドだけだ。

それを高校3年の女子が大会でもない体育祭のゲストランナーとして出て10秒切りの仲間入りを果たした。

生徒達は気付いていないが観戦していた親達が興奮そのままにアップロードした動画が◯witterや◯ouTubeで瞬く間に広がっている。

ゴールした陽太郎達の反応は


「っべーーもうすぐ後ろにいんじゃん。こんなん実質負けだよ。あーーークソーーー!!!!負けだこんなん!!」


陽太郎は悔しがり


「陽太郎のお姉さん常々強いとは思ってたけどまさかここまで速いなんて信じられないよ。見て手が震えてる。興奮して手が震えるなんて……武者震いってやつかな?」


加古は笑顔で女子が相手ながらライバルとして認識し


「凄いな……言葉が…………………出てこない」


風間は絶句して


「負けてらんねぇ!!!まだまだ頑張んねぇと!!!ッオェ」


高田は気合を入れ過ぎて吐きかけていた。


そして話題の当人である葛葉は流れる汗を拭いさると手を掲げ握り拳を作ると勢いよく振り下ろし全力で吼えた。


「っしゃああぁああああ!!!!!!!!!」


小雨葛葉はまさかの主役を喰い青空へと羽ばたいた日になった。





興奮し過ぎてカメラを忘れた氷鉋狐雪

葛葉と陽太郎両名の大健闘に興奮しすぎて周りの親達から若干引かれた保護者様







ここまで読んで下さりありがとうございます!!

面白いと思った方はブクマ、評価をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ