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第8話 戻れない日常
第8話です。
今回は少し短いですが、やっと一人の時間です。
チューハイを1本空けてから、まず理人の事務連絡にだけ返信した。
「ありがとうございます、確認しました」。それだけ打って送信。
ベランダに出て、たばこに火をつける。
夜風が気持ちいい。煙を吐き出しながら、
三件に、それぞれ短く返す。
湊には「申請承認しました」
澪には「おやすみなさい」
夜霧には「大丈夫です、すぐ着きました」と。
気づけば煙草はフィルター近くまで燃え尽きていた。
灰皿にねじ込み、部屋に戻る。
二本目のチューハイに手をつけた頃、
酔いも回ってようやく頭が冷静になってきた。
ぼんやりと考える。
ベッドに転がり天井を見上げる。
――どうしてこうなった?
昨日まで遠くから観察しているだけだった。
それが今日は同じ机を囲み、連絡先まで交換している。
スマホを裏返しにして枕元に置く。
明日からのことを考えると胃が痛い。
――翌朝。
アラームが鳴る前に目が覚めたのは、
嫌な予感がしたからだった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
明日が来てしまいましたね




