13話 友達の距離感
第13話です。
みんなと向き合うお時間が近づいてきました。
スマホが震えた。
通知を見ると、澪からのメッセージだった。
『ぷる美ちゃぁん 東海と二人きりで何してたのぉ?』
『見てたんですか?ちょっとお話していただけですよ』
『ふぅん』
既読がついてからすぐに返信がきた。
『澪もお話ししたいなぁ?』
『お友達でしょぉ』
本当にそう思っているのか?
澪は時々恐ろしいほど勘が良いことがある。
了解のスタンプを送る。
それきり澪からの返事はなかった。
学校からの帰り道、夕暮れの商店街を歩いていた。
「おーい!」
後ろから全速力で走ってくる足音。
この声は、振り返るまでもない。
だんだんと近づいてきて、すぐ横に並ぶ。
「今帰り?俺も!一緒に帰ろや!」
「いいけど…方向一緒だったっけ…」
湊がにかっと笑う。
「途中まで一緒やで!」
歩幅を合わせ、こちらを覗き込みながら、
「なあなあ、理人と何話しとったん?」
なんでみんなすぐ情報回ってるの…早くない?
「湊くんも見てたの……?」
湊はわざとらしく肩すくめる。
「理人が俺に『ぷる美に近づくな』ってメッセージ送ってきてん」
あっさり暴露。
「わ、わあ…そうなんだぁ」
その反応を見て、けらけら笑う
「あいつほんまわかりやすいよな〜」
なるほど、だからみんなに情報が回っていたのか。
「夜霧からも来たわ。『ぷる美さんを大切にしてくださいね』やって。」
「あいつがそういうこと言うん初めて聞いたわ。」
「仲良しなんだね、みんな」
首を振る。
「仲良ぉないわ。ライバルや!」
……恋の?
…お前も?まさか……ね。
信号が赤に変わり、足を止めた。
湊はガードレールに寄りかかり、真面目な顔をする。
「せやけどな、瑞希。」
「俺らのこと怖ないん?」
「理人くんにも同じこと聞かれたよ。…うん、別に怖くないかな。」
「湊くんは恋愛に興味がないだけで、別に悪い人ってわけじゃないし。」
頭をがりがり掻いて、視線を外した。
「いや、なんちゅーか……せやな。」
横断歩道を渡り始める。
「……なあ。」
ぼそっと
「恋愛に興味ないと決めつけるのは、ちょっと違うんちゃう。」
それだけ呟くと、またいつもの調子に戻る。
「あ、俺こっちやわ!ほなまたな!」
「またね」
湊と分かれた後の帰り道、今日の出来事について考えていた。
理人の、あれはたぶん牽制だ。
澪と湊は、なんだろう。
夜霧は…?
それでもわかる。全然お友達のままで収まる気がしない。
いつか、近いうちに面倒なことになりそうで、少しだけ頭が痛かった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
「友達」ってなんでしょうね。




