マジなの?
おかしい⋯週一位でのんびり書こうと思ってるのに⋯。
“ヴーンヴーン”
七海と海岸で服を乾かしていると、スマホのバイブ音が鳴った。
取り出して見ると、コールは晴人からだった。
『あのさ、七海ちゃんって⋯その⋯』
「ああ、七海なら私の隣で寝てるよ」
『いや、冗談はいらないんだけど⋯』
呆れた声色の晴人。
と、ここでスマホを七海に向ける。
「起きてる⋯けど?」
意味が分からず小首を傾げる七海。
『な、七海ちゃん?!』
「七海でいい」
『な、七海は⋯今どこに??』
「海」
『ええっ?』
晴人の戸惑う声が聞こえた。
ふふ 、晴人、私一歩先に七海と仲良くなったもんね。
ちょっと自慢。
再び私がスマホで通話する。
「晴人、家帰って私の着替え2着持ってきて」
『え、そんなのどこにあるか⋯』
「母さんに聞けば分かるでしょ。普段着でいいから。あ、あと下着も2人分」
『はああっ、下着?? ちょっ、二人で何してる⋯』
「何でも良いでしょ。七海と二人で遊んでたの」
『えーーー』
不満そうな晴人。
「実は今、七海が結構セクシーな格好なんだけど」
『ええっ、ほんとに?』
明らかに動揺する晴人。
思春期の男子の思考なんて丸わかりだ。
「来なくていいのかな?」
『わ、分かった⋯行く』
晴人は頷いた。
「あ、私の下着、見ても良いけど、汚さないでよね」
『よごっ?! んなの見るか!』
晴人の通話はここで切れた。
まぁ、それでも晴人はちゃんと服を持って来るハズ。
一旦約束したことを違える様な人間じゃない。
私達の居場所をメッセージで送信して、のんびり服が乾くのを待つことにした。
2時間ほどして晴人はバッグに入った着替えを持ってきた。
「ありがとさん」
バッグを受け取りながら晴人の背中を叩く。
「ちょっと」
文句を言いながらも晴人は七海をチラチラと見ている。
流石にワンピースは殆ど乾いては居るが、それでも七海が魅力的な事に変わりない。
「晴人、ほれほれ」
七海の背中を押して晴人の前に立たせる。
それを見た晴人は呆然と呟く。
「か」
「か?」
「可愛い⋯」
言いながら晴人はみるみる顔が真っ赤になってゆく。
あれ、まさかコイツ本気で⋯?
「コラッ、妹に興奮するなっ!」
思わず言葉が出ていた。
「興奮?」
キョトンとする七海。
「い、いや、その⋯服が似合ってるなと」
「ホントに? それだけ?」
突っ込む私。
「本当だよ」
晴人はそう言うとバッグを渡し、そそくさと離れて行った。
アイツ、今まで女子に興味すら示さなかったのに⋯。
少し驚く私だった。
私と七海は着替えてから晴人と共に帰宅した。
帰りの道のりも、日が傾いたおかげで風が涼しい。
玄関に入った所で母さんが迎えてくれた。
私と一緒の七海を見て驚く。
「な、七海⋯ちゃん。帰国してたの?」
「今朝着いた。春香、ひさしぶり」
「うん⋯本当に変わってない。あの頃が懐かしい」
「春香は⋯大人になった」
「あら、気を使ってくれるの? もうおばちゃんよ」
そう言って母さんは優しく笑った。
「律斗から、“来月には帰る”と伝言された」
「本当かしら? 」
「多分、本当」
「そう? なら準備しておかなきゃ」
言いながら、母さんは既に嬉しそう。
夫婦仲は良いんだよなな、予想外に。
と、そこに晴人が割り込んだ。
「母さん、七海さんって俺達とどう言う⋯?」
「命の恩人よ」
「え?」
「七海ちゃんが居なければ、私も貴方達もこの世に居ないんだから」
「え、そうなの?」
驚いて七海を見返す晴人。
それは私も初耳だ。
「私はアドバイスしただけ。助けたのは律斗」
七海はあっさり返した。
「そ、そうなんだ⋯でもそれじゃ、俺達の妹っていうのは⋯?」
言われて母さんと七海は顔を見合わせた。
「そうねぇ⋯なんと言えば良いのかしら」
「妹、で良い。それが自然だから」
「じゃぁ、そういう事ね」
「うん」
頷き合う母親と七海。
えーと、つまり⋯俗称“妹”って事??
「じゃあ、親族ってわけじゃないのか⋯良かった」
晴人が溜め息をつく。
「なんで安心してるの?」
「い、いやっ、突然妹と言われても困るし⋯」
「ふーん」
と、ここで私はある事を思いつき、七海に耳打ちした。
「⋯⋯で、⋯して」
「え、なぜ?」
「まあ、良いから」
「⋯分かった」
七海は頷くと晴人に向き直る。
「これからよろしくね、お兄ちゃんっ!」
と、下から顔を覗き込み、上目遣いで言った。
「ふぐうっ!」
その可愛さに悶絶する晴人。
「? 大丈夫?」
「だ、大丈夫⋯心臓が止まりそうだったけど⋯」
「ふふ⋯色気だすからよ」
妹属性に免疫の無い晴人は、案の定一発で撃沈された様だった。
作者のやる気は イイね や 感想 で出来てます(笑)
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