プロローグ 元旦那との出会い
短期で頑張って書いてみようかなと思っています。
誤字脱字のご報告お待ちしています。
この物語はファクションです。実在の固有名詞等がありましても全く関係ございませんのでご了承下さい。
アラサー
「アラサー」とは、英語の「around thirty」を略した和製英語で、一般的に25〜34歳前後の「30歳前後の世代」を指す言葉
ダメンズ
「ダメンズ」とは、恋愛関係で相手を振り回したり、無責任・自己中心的な言動が目立つ「ダメな男性」を指す俗語で、浮気癖や金銭・暴力・モラハラなどの問題を抱えつつ男性の事をさす
ダメンズ製造機
「ダメンズ製造機」とは、付き合った男性や身近な男性を、甘やかしすぎや尽くしすぎによって“ダメ男”にしてしまう女性を指す俗語で、もともとダメ要素のある男性の依存心や怠惰さを助長してしまうニュアンスがあります。
検索で出てきた文字の羅列に私は既視感を覚える。
アラサーのダメンズ製造機って私の事だ…
そしてダメンズとは私の歴代の彼氏達や旦那の事ではないだろうか…
そう思っていた2年後、私の前には私にとってかけがえの無い人がいた。
「綾音さん、遅くなってしまったけれど、俺と結婚して下さい。俺の人生の中で、家族になるんならきっとこの人だろうなって…家族になりたいって思ったのも、好きだなって思った人も綾音さんが始めてでおそらく最後だと思う。ずっと俺と一緒にいて下さい」
婚約指輪も花もなかった。あったのは彼の心だけ。でもそれは物を媒介にしなくても確かな繋がりとして私を包んだ。
私、恋塚綾音は今年30を迎える予定の会社員である。
平凡な田舎育ちの農家の娘で、多少の貧乏幼少期だったけど専門まで出してもらえた。成績は良い方ではなく、中の上。見た目もドラマなんかでスーパーで買い物している名もないエキストラクラスの地味さで特徴もない。特殊スキルがある訳でも、すごい会社に勤めているわけでもない。一般人という名詞を貼り付けたような人間だ。
学生生活では真面目なだけが取り柄で化粧っ気も無く、制服を魔改造して校則違反をする事もなく、髪を染める事もせず、異性との交際すら学生時代にはなくて親には何故か呆れられた。そんな私は漫画の中なら淫キャのオタクグループに属するような人間だ。友達も多いわけではない。趣味は読書とカフェ巡り。
社会人になってからはそれなりに異性ともお付き合いをしたけれど、軒並み碌でもない奴らだった。
パチンカスに、中卒サイマーに夢見るバンドマン…年が近いから碌でもないのかも知れないと年上の男性とも付き合った事がある。紳士的で食事代もホテル代も出さなくていいなんて!男性ってこんな人もいるんだと有頂天になっている所で突きつけられた現実は既婚者の3文字だった。あわや彼方の奥さんに慰謝料を請求される寸前で、私は知らなかったと弁明して地元を離れる事で示談になった。
そんなこんなで地元を離れて隣県で会社員をしているわけである。
そんな私の旦那は私とは正反対の人間だ。小さな町工場の次男で工業系の専門学校を卒業して外資系企業の工場で生産系のエンジニアとして仕事をしている。容姿は可愛い系のわんこ顔。そして陽キャで友達付き合いも多い。多趣味で自分の意見ははっきりと言うタイプ。
なんでこんなに正反対の人と結婚したのかと友達には散々言われた。うん、文明の力ですよ…
28歳の時に付き合っていた男性と突然連絡が付かなくなった。そして私の元に届いたのは彼に渡していたクレジットカードの利用明細だけ…総額1284103円の請求…
私はクレジットカード会社と相談してそれを彼の実家に肩代りしてもらうと同時に彼とお別れを決意した。
彼の実家とも良好な関係だっただけにショックだった。
結納を交わしていたのに…
1ヶ月後に元彼の実家からあった連絡によると都内で妊娠中期の女子高生と一緒にいるところを捕まったらしい。私のカードが使えなくなってホテル代を払えずに揉めたのがことの発端みたい。そのホテルは私が何度か行ってみたいとTVの特集を観ながらボヤいた高級ホテルの名前だった。責任を取る形でその子を嫁にするので今後の連絡は出来ないとの事だった。
ちくせう!!!
二十代の貴重な時間を費やしてもう直ぐ結婚だと思っていた矢先の事に私は少し荒れた。荒れたって良いじゃないか…
会社でも仲の良い同僚には結納を済ませた事を言っていたので、いつ結婚するのかと問われ苦笑いで流す日々にも疲れた。
結局元カレの浮気で別れたと言えば、影で「なんの取り柄もない娘だから飽きられたのね。もう直ぐ30のおばさんだしね」なんて言われているのを聞いて悔しくて…
私は初めて出会い系サイトに登録した。
女性は基本無料で男性が課金するタイプのサイトだったから変なやつはそう居ないだろうと思いつつ婚活した。
この手のサイトって結構色々と記入させられるんだなって思った。
名前はニックネームでも可だったけど、出身地や身長年齢性別、趣味やバストサイズに体型、年収や相手に求めるスペックまで色々記入し切る頃には疲れてたのを思い出す。
私のプロフィールはこんな感じだ。
「あや S県在住 日本国籍 一人暮らし 未婚 28歳 女性 学歴、インテリア系専門学校卒業 会社員 年収300万以上 身長158センチ 体型ぽっちゃり 趣味、料理、カフェ巡り、読書 休日の過ごし方、のんびり」
そして私が絞り込んだ条件はこれだ。
「日本国籍、年齢20代後半〜30代前半S県在住か通勤、年収400万以上、最高学歴高卒以上(認定含む)喫煙無し、ギャンブル無し、借金無し、親族との同居無し、共働き可、体型不問」
割と普通どころか、同郷の友達には「なんか目標低くない?年収くらい一千万とかぶっかけてみればいいのに」なんて言われた。
年収が高くて20代なら引くて数多でこんなサイト使うはずないじゃないか。それに10代の小娘に旦那候補を寝取られた私に女の価値があるとも思えなかった。だから最低ラインで登録した。
それからは時間があれば婚活サイトのプロフィールと届くメッセージを見てやり取りする日々だった。
何人かとは実際に会ってデートだってした。
中には明らかに40代のおっさんが来たり、既婚者が体目当てで来て、私を一瞥して帰るなんてこともあった。「もっとマシな娘だったらお持ち帰りしたのに…ババァだったからしょうがないよね。お互い。それとも遊ぶ?無料なら抱いてやってもいいよ?」と言われた時には自分の価値が無いんだって再認識する程だった。
そんな婚活生活の中で出逢ったのが葛山裕祐だった。
彼のプロフィールはこんな感じだった。
「ユウスケ 27歳 N県出身 S県在住 工業専門学校機械加工科卒 職業外資系企業エンジニア 年収500万以上 一人暮らし 特技フライス盤加工 趣味色々あって書ききれない 身長167 体型ガッチリ コメント、本気で結婚相手探してます」
彼は私よりも一つ年下で隣県出身。今は会社の借上げ社宅で暮らしているとメッセージでは知っていた。
私の勤め先と同じ市で生活していて、この辺では有名な外資系企業の工場勤務だって初めてのデートで話してくれた。
これまでの人と違って彼とは夜のバーで待ち合わせだった。同じ市内で仕事をしている都合もあって土日の休みではなくて金曜日の夜に仕事が終わってから待ち合わせたからだった。
今までも何人かと直接会っていたけど、正直こんなに初見で話が合う人はいなかった。大概は奥手で話が続かない感じか自分語りを永遠聞かされるかだったから会話のキャッチボールが続くだけで私は嬉しくなっていたのだ。
それに同じ市内で仕事をしていると言うことは付き合って結婚しても仕事を辞めたりしなくて済むし、引っ越しも近場で済むとの打算があった。
何よりこの辺では名の通った大手企業のブランドは私には魅力的だった。
結果順調にお付き合いを始めたわけであるけれど…暗雲は既に垂れ込めていた。
別な物語を書いている合間に思い付きでネタが降りてきたので短期的に頑張って書いてみようかなと思っています。
私としては珍しく基本的にハッピーエンドなお話となる予定です。
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