黒の叫び
ここに来ると嫌でも思い出す。
僕の命には限りがあるということ。
生まれたものは死ぬ。
始まったものは終わる。
形を変えて、置き去りにして、ぐちゃにぐちゃに混ざり合って、いつか消える。
白い床。白い壁。白い人。
暗い顔。暗い瞳。暗い心。
そんなものに圧倒され続けると、なんだか生きる気力を失くす。
もう、いいかな。とか。
別に、いいや。とか。
生きることに対して、すごく投げやりになる。
いっそ夢ならいいのに。
ぼんやりとした夢を見続けているとしたなら。
良い夢ならずっと覚めなければ良い。
悪い夢ならずっと眠れば良い。
ぽつんと、置き去りにされたノートとペン。
それを見ると、無性に生きたくなる。
息をしたくなる。
寝息じゃなく、生きるための息。
酸素を、血を身体中に巡らせる。
生きろ。
生きないと。
生きろ、生きろ、生きろ。
生きてやる!!
死から逃げるための生ではなく。
生きるための生を。
生きて、物語を紡ぐのだ。
紡いだ物語を、僕はノートとペンを使ってまた紡ぐ。
忘れっぽい奴だから、なるべく多く残しておかないと。
見た景色を。
聞いた言葉を。
舌に乗せた味を。
嗅いだ匂いを。
触れたぬくもりを。
感じた痛みを。
移り変わった自分自身を。
物語を紡ぐということは、きっと人生の備忘録。
いつかすべて忘れてしまっても、そのすべてが生きた証になるから。
黒の叫びを。
僕に。
あなたに。
2016/9/21
written by 黒崎蓮




