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私、元辺境伯令嬢、今前公爵夫人  作者: 百地さくら
5/5

第5話 残念でしたね?

いまから即位式が行われます


ふふっ、楽しみだわ!


「これより、即位式を行う」

陛下が言いました


「では、イムティア殿、前に」


あはっ、宰相様、面白い!

もちろん顔には出さないけど!






「・・・ではしっかり務めるように」


「はい、お任せください」




さぁ、ここからが本番ですよ?


「なんだ!この茶番は!」


「何の実力もないくせに!媚でも売ったか女狐が!」


「陛下!騙されてはなりません!」


「貴族としての誇りはないのか!」



いいのかな~いいのかな~

陛下の前なんだよ?

不敬罪って知ってる?


きっと黙ってる人で険しい表情で私をにらんでる人が陛下の言っていた後者かしら?

まぁまぁね?だって顔に出す時点でアウトだもん


貴族の誇り?言ってる君たちにあるのかな?



じゃあ、陛下たちも驚かせちゃおっか

きっと知らないだろうな~

私がもう調べ終わってることなんて


「陛下、発言よろしいでしょうか」


私は陛下にだけ分かるように笑顔で言います


「よかろう」




「では、皆さま、いいえ、先程発言した皆さま、不敬罪、および反逆罪で処させていただきます」


「なっ!?」


「我々がいつそんなことをした!」


わかってないの?ほんと?


「では、知っている方もいますが、分からない人もいるようなので説明させていただきます。まず、不敬罪とは、国王や皇帝など君主や、王族や皇族など君主の一族に対し、その名誉や尊厳を害するなど、不敬とされた行為の実行により成立する犯罪でございます。これによって先程の皆さまの発言はこれに該当するのでございます」


「だから我々がいつそんなことをしたのだと聞いているのだ!」


もう、焦らせないでよ

結末は変わらないんだから


「先程、皆様は陛下に決定を辞めるように仰いましたね?」


「そうだ。陛下が間違ったならそれを止めるのが家臣の役目だろうが」


「ではなぜ今言ったのです?皆様は今日行うことを知っていたはずです。本来ならばこの場のような公の場ではなく、公の場になる前に止めるべきなのでは?これではまるで陛下に恥をかかせたいとか謀ったと思われてしまっても仕方ないかと」


「我々はそんな」


「言い訳は聞いておりません。我々は我々の行動によるあらゆる可能性も考えなければならないのです。たまたま、わざとじゃ、そんな言い訳は無意味です。そして最後の反逆罪ですが、皆さまはサラスをご存じですか?」


そういったとたん、知っている人は顔色をさっと青く変えました


ちなみに陛下、宰相はサラスを知らないようですね

疑問を顔に出していました


「サラスとは何だ?」


「はい、陛下。サラスとは簡単に言うと隣国のリセファッタ帝国に本拠地を置く裏の組織と繋がる場所です。そしてそこでは王弟様とも繋がっており、内容はこの国の乗っ取りですかね」


「なっ!?証拠はあるのか!?」


いや、それいっちゃ駄目でしょ

にしても調べてて良かったな~

これ知ったのってたまたまなんだよね


あ、陛下もビックリしてる

顔に出てますよー


「じゃあ、ここで証拠流してしまいましょう」


そう言って私はとある魔道具を起動する


すると、映像が空中に映し出された


「ご存じのとおり、この魔道具は見たものを記録することしかできません。ここに流れるのは全て事実ということになります」


『ふむ、ではこれで頼んだ』


そう言って男はお金を別の男に渡した


『あぁ、王弟様、あとは必要なものが集まったらいつでもできますぜ』


そう言って受け取った男はそこに居てはいけないはずの男、つまり王弟に向かっていった


『もちろん、俺が王になるのだ』



そこからもいろいろ流れました

いや~、ここにいる人もけっこう出ていましたね


「なぜこれを!?」


いや、いったらダメだろ

まぁ、私は楽だからいいけど


「えっ、だってあなたが利用しようとしていた、最近交渉していた商会があったでしょう?あれ私のなんですよ。で、やっぱり信用できるかどうか調べたりするじゃないですか。で、嘘だとかいちゃもんつけられたくないので記録していたのですよ。どうせ選んだ理由だって商会で働いている人が人間以外が居たりしたので後ろ手がないとでも思ったんでしょう?残念でしたね?」


私はそう言って扇を広げます


「くそっ!」


「では、陛下あとはお任せします。もちろん後に証拠も提出いたします」


あら、陛下苦笑いは嬉しくないわ

喜んでよ?頑張ったんだから


まぁ、頑張ってね

仕事増やしちゃったけど


「あ、あぁ、これにて終了とする。お前たち、こいつらを連れていけ」


そう言って近くにいた近衛技術者たちに言いました

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