事務所にて
某都市 新城 明 法律事務所
新城が事務所に戻ると、1人の女性事務員が出迎える。
「お帰り、変態弁護士!」
「北川さん、いつもサラッと言うのやめません?」
「良いじゃない、明に変に隠し事したらどんな返しされるか分かったもんじゃないし」
「北川さん、事務所では明はやめて下さい」
「幼馴染みなんだから、いいでしょ」
― 北川 舞。天真爛漫で僕の幼稚園からの幼馴染み。世間一般的に可愛い部類なんだが、ちょっと変わっている ―
北川が封筒を差し出しながら言う。
「次の仕事の依頼よ。」
― 世田谷区 中曽根 茜 ―封筒にはこう書かれていた。
「ん?これって…」
「元総理大臣 中曽根 豊の孫みたいね。」
新城は一見真面目な顔をしていたが、舞には分かった。
「明、キターッ!って顔してるわよ。さすが変態弁護士」
「それどんな顔ですか?」
「こんな顔よ」
舞が携帯を取り出し、明に見せる。
(`・ω´・)+
「いや、そんな顔は…むしろこんな感じ」
明が携帯を取り出し、舞に見せる。
― 貧乳でお悩みの貴女、ご相談を ―
ディスプレイに映る文字。「やられた!でも、私Cあるよ。美乳だし。」
「堪えん人だ。依頼人にはアポとってあるんですか?」
「ええ。明日の正午、中央ホテルのロビーですって」
頷くと明は椅子に座った。机の引き出しから書類を出し、少し考え事をして立ち上がった。
「出掛けます」




