第4話 入学1
「では、行ってきます」
「ねぇ蓮君、本当にその格好で行くの?」
「行きますけど、どこか悪いところでも?」
「いやぁ悪食わないんだけど根暗に見えるっていうかオタクっぽいていうか」
「それでいいんですよ。見かけで判断するような人と仲良くなる必要もないですから」
「蓮君がいいならいいけど、じゃ行ってらっしゃい」
中学校を休学してから2年の月日がち、蓮は高校の入学式の日を迎えていた。母さんに言われた通り髪を長く伸ばしておりあまり人に良い印象は与えない容姿となっている。いじめを受けそうな感じだが2年間でかなり前世に近づいているためそうそうそこらの奴らに絡まれたところで問題ないと判断しこの容姿でいるのだ。
蓮がこれから通う白楼学園は家から近いため歩いて学園に向かっていた。
「ねぇ、あれキモくない?」
「うわたしかに、典型的なオタクって感じ」
「おい、あいついいカモになりそうじゃね」
「ああ早速今日からパシらせるか」
歩いて学園に向かっていると聞こえてきたのは白楼学園の制服をきた生徒の蓮をばかにする声だった。誰もかれもが連を容姿で判断しているので連は程度が知れるとなんの興味もわかず雑音でしかないと思い見えてきた白楼学園を眺めていた。
雑音をききながらも学園につき、蓮は自分のクラスを確認していた。白楼学園はかなり大きい学校であり生徒数は3000人を超えるのだ。1学年で1000人以上もいるため自分のクラスを探すのも一苦労なのだ。
「Fクラスですか、少しはまともな生徒がいて欲しいですね」
「よし、やっぱりFクラスだ。間違いねぇ」
「はぁ、やっぱりFクラスかぁ変わらないんだ」
やっぱりFクラス蓮は教室に向かうときに聞こえてきたその声に違和感を感じていた。まるで、クラスが発表される前からどのクラスになるか知っていたかのような発言が続けて聞こえてきたことで少しの疑問を持ちながら気を取り直して教室に向かった。