第18話 呪詛の計略
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第1試合
文月、彼岸花
VS
桜、ネモフィラ
文月は薔薇を選択。
桜は桜の森。
フィールドは――
桜が舞う森。
地面一面に、薔薇。
月狼
「始めろ」
彼岸花
「ほな、私が決めますえ」
文月が小さく頷く。
その瞬間。
桜吹雪が舞う。
視界と方向感覚が奪われる。
ネモフィラは木の上へ。
矢が放たれる。
彼岸花が日本刀で受け流す。
「……上やな」
続けて矢。
文月が盾で受ける。
「遠距離か」
桜は距離を取る。
「長引かせる気ね」
彼岸花
「罠張りながら削る……ええ判断どす」
文月
「……詰める」
盾を構え、前へ出る。
薔薇を踏み越えながら。
その足取りの中で――
彼岸花の指先が、わずかに裂ける。
滴る血。
それが、薔薇の棘へと落ちる。
何事もなかったように、歩く。
矢が飛ぶ。
右。
上。
文月はすべて防ぐ。
彼岸花は静かに位置を変えていく。
「……もう、よろしえな」
突然。
彼岸花が進行方向を変える。
矢が激しくなる。
「近いな」
その瞬間。
桜が現れる。
槍で突く。
文月が盾で受け止める。
火花が散る。
文月が笑う。
「出てきたな」
彼岸花
「簡単に掛かりましたなぁ」
桜
「……何のことかしら?」
彼岸花
「場所を探す必要なんて――」
「ありまへん」
桜が1歩踏み込む。
その瞬間。
足が止まる。
「……なに?」
視線が落ちる。
薔薇の棘。
そこに、赤。
次の瞬間。
足元から這い上がる違和感。
「っ……!?」
体が、言うことを聞かない。
彼岸花が静かに笑う。
「触れはりましたなぁ」
「うちは、“咲かせる”のが得意でして」
桜の動きが止まる。
同時に。
桜吹雪が消える。
ネモフィラの位置が露わになる。
文月が空を見上げる。
「そこだ」
手をかざす。
「落ちろ!」
重力が歪む。
ネモフィラの体が引きずられる。
木から落下。
地面に叩きつけられる。
同時に。
文月の足が沈む。
薔薇の地面に。
「……強すぎたか」
月狼
「終了」
桜は動けない。
ネモフィラは気絶。
勝負は決した。
今後もよろしくお願い致します。




