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無色透明に君が滲む  作者: 莉乃
エピローグ
43/43

拝啓 あの日の私たちへ

 拝啓 生きることを諦めてしまった私へ。


 あなたは今、とてもつらい日々を過ごしていると思います。


 当たり前の日常が無くなって、家にも学校にも居場所が無い。つらいよね。わかるよ。だって、私だから。


 でも、大丈夫。少しだけ我慢してね。すぐにあなたを助けてくれる運命の人に出会えるから。だから、絵を描くのだけはやめないで。


 その人と出会えたら、もう大丈夫。一緒になれるまではとっても、とーーっても時間はかかるけど、それでも大丈夫。ゆっくりと、歩くような速さでその時を待っていれば良いから。


 その日までに、その人が教えてくれたことを少しずつで良いから試してみてね。そうすれば、きっとあなたに幸せが訪れる。


 本当に幸せなんだよ。ずっと憧れてて、大好きな人が私のことを好きだって。ずっと一緒にいたいって言ってくれるんだもん。


 だから、つらいのは今だけ。


 今の私は、大好きな人と毎日楽しく過ごせています。時には喧嘩だってするけど、すぐに仲直りしちゃう。仲直りした夜は、すっごく幸せになれるんだ。


 死んじゃだめだよ。死んじゃいたいって思ったあなたを運命の人が助けてくれて、その運命の人が壊れそうなときに、次はあなたが助けてあげるの。


 奇跡が重なって幸せになる。


 幸せで楽しい未来で待ってるよ。だから、諦めないでね。


    ◇


 拝啓 色を失った私へ


 あなたは今、何を思っていますか。


 あの日の私は毎日が楽しくて幸せだったと思う。こんなに楽しい夢から醒めることなんて一生ない。そう思ってたよね。


 だけど、そんな夢はすぐに終わってしまった。許せないよね。わかる。


 それからはどうしてたっけ。ごめん、あんま覚えてない。


 しばらく泣き続けて、涙と一緒にいろんなものが出て行った…みたいな。


 色を失って、眠りにつくことをやめて。本当につらかったと思う。


 周りの人たちはみんなキラキラと輝いていて、そういうのを見るのが嫌だった。


 だから、全部見なかったことにして、逃げて、自分を殺してた。


 大丈夫。あなたが今苦しんでるのは、多分間違ってないから。周りは間違ってるって言っても勝手に言わせておけばいい。私自身が良いって言ってるんだから気にしないで。


 でもさ。そんな無色透明になってしまったあなたを明るい世界に連れ出してくれる人がやってくるから。キラキラ眩しくて、多分あなたの正反対にいるような人。


 その人とは実は中学の頃に会ってるんだって。絵のうまいおとなしそうな子。


 その時は死のうと思ってたみたいだけど、無意識のうちにあなたが救ってたみたい。今のあなたからしたら結構最近のことかな。


 大人になって会うその人はすっごく可愛くなってて、一生懸命で、たくさんの人に愛されてて。


 それで、あなたのことを誰よりも愛してくれている。そんな人。


 信じられないと思うけど、本当だから。


 ちょっとえっちなところもあるけど、そういうところも含めてあなたのことを大切に思ってくれてる…と思う。やりすぎな時もあるからわからなくなるけど。


 だから、今は耐えればいい。生きることを諦めなければ大丈夫。


 死なずに生きてるだけで『生きる』ができていなかったあなたも、すぐに変われるから。


 今の私は…幸せ。毎日、どんな瞬間も。


 運命の人が大好きって、私を見て笑ってくれるだけで胸が熱くなる。ずっと一緒にいたいって気持ちが強くなる。


 だから、大丈夫。


 奇跡が重なって幸せになる。


 幸せで楽しい未来で待ってるから。だから、諦めないで。

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