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貴族達がやって来る。第2皇子派。

季節は秋になり、普段は領地で領地経営をしている上位貴族達が、帝国首都星にやって来た。


今日は、派閥に所属する貴族達との派閥の会合の日だ。


私は会合前に、婚姻者のエリーゼとお茶をしながら2人の時間を過ごす。


「エリーゼ。ゲルハルト派からの申し入れをどう思う?」


「宇宙局長のポストを渡す代わりに、統合作戦本部長の席を譲り受けるお話で御座いますね!私は賛成で御座います!」


「ポイントは2つ御座います。まず、ハルベルト派が帝国軍と行っている随意契約です。そうですね…契約期間を向こう500年結ぶ事。彼らは、我々がアンドロイドやロボットの使用を制限する法案を準備している事を知りません。だから、今のうちに契約を交わさせるのです!」


「そうすれば、彼らの力を削ぐ事が出来ます!それに帝国は財政難ですから、帝国財政にとってもプラスになりますわ!」


「それともう1つ。宇宙局長のポストを譲るのは…そうですね…10年後に致しましょう!」


「何故?10年後なんだい?」


「10年あれば、確実に南半球に3つの宇宙港が完成するからですわ!まあ、チェスター殿下の事ですから、10年も掛からないと思いますが…」


「宇宙港完成前にポジションを譲ってしまい、建設計画の許可を後から取り消されたら困りますから…」


「成る程!流石はエリーゼだ!」


「ありがとうございます。それから、今日の会合で、派閥の貴族達に法案の賛成を取り付ける以外に、もう1つ。お願いして頂きたい事が御座いますの…」


「それは、なんだい?」


「各貴族の領地や、関係のある造船会社に対して、南半球に建設する宇宙港建設協力の依頼ですわ」


「でも、それは、チェスターが建設する事になってるだろう?」


「はい。ハルベルト殿下。でもそれではチェスター殿下からの“借り”が大き過ぎてしまいます。ですから、地上から宇宙へ伸びる塔の建設は、チェスター殿下にお願いします」


「ハルベルト殿下は、各貴族に宇宙港の部品製造を依頼し、宇宙空間でそれらを組み立てて、宇宙港を完成させるのです」


「そして完成した宇宙港を首都星へ運び、チェスター殿下が建設した、地上から宇宙へ伸びる塔に合体させるのですわ!」


「そうすれば、チェスター殿下からの“借り”も小さくなり、また、工期も短縮出来ます。それ以外に、派閥貴族やその関係者に仕事が回りますわ!」


「成る程!流石はエリーゼだ!エリーゼに相談して良かったよ!ありがとう!!」



★★★★★



派閥の会合が始まった。


私の側近であり、幼馴染みのエドワードが司会進行役だ。


そして、チェスターの婚姻が決まり、帝国から発表されると告げる。


「私も婚姻者のエリーゼと共に、チェスターの婚姻披露パーティーに参加予定だ。また、チェスターには、君達にも招待状を送って欲しいと依頼している。私の“ただ1人の兄弟”の婚姻を一緒に祝って欲しい!」


『承知しました!!』


「ハルベルト殿下とチェスター殿下は、仲の良い兄弟と聞き及んでおります。是非、我々も共に祝いたいと思っております!」とルーベンス公爵が言う。


すると今度は、ボーデン公爵が「娘のエリーゼも、ワグナー公爵家令嬢のソフィア嬢と仲良くさせて頂き、先日も一緒にお茶をしたとか…」


そんな話をしてらいると、エドワードが話題を変える。


アンドロイドやロボットの使用を制限する法案の件だ。


この話を知っているのは、一部の者だけだ。


だから、エドワードの話を聞き、皆驚いていた。


そして「これで、あの生意気な新興貴族どもにお灸を据える事が出来ますな!」


「良い気味だ!」


「奴らの力を削ぐ事が出来ます!これで、ハルベルト殿下の皇太子就任が確実ではないか?」


「おお!確かにそうだ!」


物凄く盛り上がる。


そして、私が「法案可決に協力して欲しい!」と依頼する。


『承知しました!』


全会一致で、法案に賛成する事が決定した。


そして最後に宇宙港の話だ。


私が南半球に建設する3つの宇宙港は、チェスターが建設し、私に譲渡される予定だと説明する。


すると、何か?裏があるのでは?と、皆が心配した。


私が問題無いと話し、そして、宇宙港建設の協力を依頼した。


派閥の資金から建設費を負担する。


だから、部品の製造に協力して欲しいと話すと、皆が了承してくれた。


エドワードが、チェスターから、宇宙港の設計図を貰い、作業分担を決めて通知する事を説明した。


こうして、無事に派閥の会合が終了したのだった。



★★★★★



何時の様に、俺が部屋でだらけていると、マーガレットがやって来た。


何でも、宰相から呼び出されたそうだ。


俺はマーガレットからの報告を聞く。


要約すると、俺の派閥関係者が就任している建設長官のポストと、ゲルハルト派が就任している交通長官のポストをチェンジして欲しいと、ゲルハルト派から依頼があったそうだ。


それで宰相が、俺の意向を聞きたいと言う事らしい。


なあ、ガブさん。


どう思う?


《はい。マスター。まず建設途中で、建設計画の承認を取り消される恐れがあります。ですから、10年程後なら承諾すると返答するのが良いでしょう》


《それから、ただポジションをチェンジするだけでは、メリットが少な過ぎると判断します。また、見返りを要求するのは貴族世界では常識です。マスターが何でも言う事を聞くと侮られる恐れがあります。ですから、何か?吹っ掛けると良いでしょう》


吹っ掛けろ!って言われてもな~


特に何も思い浮かばない…


う~ん…よし!


何時通りに丸投げしよう!


「マーガレット。いま建設中の建設計画が、途中で計画の承認を取り消されと困るから、建設が終了した後なら良いと宰相に伝えろ。そうだな…10年くらい後だな!」


「それから、ただポジションをチェンジするだけでは、何のメリットも無い。だから、何か吹っ掛けろ!内容は任せる!」


「承認しました!では、皆と協議して対応致します!」


そう言って、マーガレットが部屋から出て行った。

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― 新着の感想 ―
 「エリーゼ様」の頭脳は、『ガプ』並の能力をお持ちの様ですね。 ゲルハルト皇子からの依頼への最適解回答が、ほぼ同じでその理由も同じとは凄いですネ。
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