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現状の確認②

《はい。マスターの場合は、先ほど述べた通り、5伯爵家がマスターを支えています。5伯爵家とその寄子貴族。それから、5伯爵家と姻戚関係にある上位貴族とその寄子貴族です。貴族数では、約12%です》


そんなにいたんだ。


でも…正直、俺は皇帝になる気は無いんだが…


《はい。マスターを支える5伯爵家も、マスターを皇帝にしようとは考えていません。どちらかと言うと、穏便に済ませたいと考えていて、実際に他の派閥と友好的に接しています》


そうか、それは良かった。


皇帝に担ぎ上げられたらたまらないからな。


それで、残りの貴族はどうなってる?


《はい。中立派と呼ばれています。しかし、実際には3つに別れています。1つ目は純粋に中立を望んでいる貴族です。2つ目は地理的に辺境に領地があり、自身の領地開発や海賊対策に手一杯で、中央の政治に関わっていられない貴族です。そして3つ目は、いわゆる風見鶏です。自身の利益になる方へ、派閥を渡り歩きます》


風見鶏か…まあ、潰されないと言う事は、それも一種の才能なんだろう。


《第一~第三の各派閥も、それを分かっていて、互いに利用し合う関係です》


そーなんだ。



それから話は変わるけど、婚約者ってどうなってる?


日本で読んだライトノベルだと、身分の高い皇族とか貴族とかは、子供の頃から婚約者が決まってるって書いてあったからな。


転生してからの記憶には、存在していないんだが…皇子なら政略結婚が普通だろう?


《現在、婚約者がいるのは、第二皇子のみです。公爵家の娘と婚約しています》


他の皇子には、婚約者はいないのか?


《はい。第一皇子は母親の出身である侯爵家より上の爵位である、公爵家との婚約を望んでいます。また、ライバルの第二皇子が公爵家の令嬢と婚約している為、決して敗けられないと考えています。しかし、爵位の高い門閥貴族のほとんどは、第二皇子派の為、いまだに婚約は成立していません》


《第三皇子は…問題外です。自身の派閥貴族でさえ 、自身の娘を第三皇子の婚約者にしたいとは、思っていません。また、第三皇子はプライドが高い為、皇子である自分には、公爵家以外の家から嫁を娶る事はあり得ないと発言している様です》


そうか。


それで、俺はどうなってるの?


《はい。現在、マスターにも婚約者はいません》


まあ、何時かは嫁を娶とらないといけないんだろうけど…


それより優先したいのは、安全で働かず、のんびり暮らす事なんだけど…なんか良いアイデアないか?


前世では年金生活に入って、やっとのんびり出来るな~と思ってたら、この世界に転生する事になったからな~


《マスターに提案があります。ワグナー公爵家令嬢ソフィアとの婚約を推奨します!》


えー!公爵家?そんな事をしたら、第一皇子と第三皇子から目の敵にされないか?


《現在、ワグナー公爵家は苦しい立場に置かれています。寄子のホフマン男爵家の領地で、共産主義運動が発端となり暴動が発生しました》


《ホフマン男爵は、暴動の鎮圧に失敗。そこで、帝国軍の宇宙艦隊が派遣され、核兵器で惑星を丸ごと焼き払いました》


《ホフマン男爵は責任を追及され、領地没収の上、処刑されました》


《ホフマン男爵家の寄親だったワグナー公爵家も、寄親として管理責任を追及され、貴族社会での信用を無くしています》


《また、貴族社会で信用を無くし、力が弱まっているワグナー公爵家に対して、第一・第三皇子が圧力を掛け、娘のソフィアとの婚約を画策しています》


《ワグナー公爵家は、マスターの祖母の実家であるシュナイダー伯爵家と姻戚関係にあり、シュナイダー伯爵家を通じて、マスターを守る為に協力している上位貴族です》


《皇族であるマスターとワグナー公爵家との間に婚姻関係が結ばれれば、ワグナー公爵家の信用が上がります》


《皇族であるマスターの婚約者とその関係者の悪口を言えば、その婚約を認めた皇帝への批判となり、処分の対象になりかねない為です》


《ワグナー公爵家を救う事は、マスターを支える貴族を守る事になり、マスターの力が増し、それに伴い安全度も増すと思われる為、ソフィア嬢との婚約を提案します》


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