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西洋文明の危機を考える本  作者: 山奥の狸
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「高学歴層」はキリスト教聖職者の文化的DNA

日本の「高学歴層」って、やたらと手荒なヤンキー層と比較されて、ソフトなイメージなんですよね。これって、日本の高学歴層って西洋キリスト教の聖職者(や修道者)の文化的DNAを引いている。


なので、高学歴になればなるほど女性的な雰囲気になるというか、眼光鋭い「怖い」知識人なんていないことになってる。


昔は西洋では中世の学問の中心は修道院で、知識人と言えばキリスト教の聖職者や修道者でした。なので、日本では高学歴層ほど晩婚でヤンキー層ほど早婚なのは、やはり西洋キリスト教の文化的DNAを引いて、生涯独身だった人達の影響を受けているわけですよ。


高学歴層の文化って、私はもう西洋キリスト教の延長線上にあるように感じられて仕方ないのです。


キリスト教イデオロギーなしの日本の高学歴層文化ってやっぱ凄い!


で、高学歴層にソフトなイメージがあるのは、教会法でキリスト教関係者は軍事に直接関与できないことになってるのです。それもあって、軍人が多かった世俗の貴族社会と棲み分けな感じになっている。何となく文人っぽいというか。


でも、イスラーム圏ってキリスト教のように「聖職者」という観念ないんで、イスラーム知識人も普通の人と同じ。だから、イラク戦争後で米軍相手に民兵(私兵)抱えてブイブイ言わせていた、サドル師(シーア派のイスラーム学者)などの武闘派知識人なんてのがいる。


戦前の日本の知識人にも、この手の行動力だけあるような武闘派知識人いたような気がするんですよ。特に大陸浪人などに沢山いたような。


手荒なヤンキー層=非知性的みたいなイメージなんですけど、こういうタイプの知識人って非西洋地域でまだまだ健在だったりします。


西洋文明の影響力が低下すると、この手の眼光鋭い怖い顔の武闘派知識人がまたぞろ復活するかも知れません。


となると、「育ちの良い」という価値観を根底から崩されるかも知れないのです。


もし西洋と非西洋(特にイスラーム圏)の知識人が2つ並列に存在したら、片方はキリスト教聖職者のようなソフトさ、片方はタリバンのような眼光鋭い武闘派知識人みたいな感じになるかも知れません。


ヤンキー=非知性的という高学歴層の優位が相対的に低下するのではないでしょうか?


イスラーム圏は、年長者が偉く、義理人情の価値観ですので、ヤンキー層と価値観に親和性がある。そこはかなり見逃せないと思ってます。


朝ドラにあるような、一般層からのアーリーアダプターとしての優位な高学歴層という立ち位置が足元から切り崩される可能性です。


その可能性を誰も考えないんでしょうか?


日本は18世紀の西洋貴族文化由来の「文化資本」に憧れるのは、世界の潮流から逆行してるかのようです。


人口構成を変える程の人口増加率の数の暴力で、イスラームの知識が「文化資本」になる日が来たらどうなんでしょうか?


中世ヨーロッパのキリスト教神学は、イスラーム世界から多大なる影響を受けているのは有名な話ですが、もしそのような状況が再現されると、「育ちの良さ」や18世紀の西洋貴族文化由来の「文化資本」ってどうなるんでしょうか?


西洋文明の危機が、このイスラーム世界の人口増加率での数の暴力による多数派の価値観の変容として訪れるのではないかとさえ思ってます。

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