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西洋文明の危機を考える本  作者: 山奥の狸
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「育ちの良い」価値観に違和感を感じる「昭和脳」

遊戯王という有名なカードゲームに「時の魔術師」というカードがあります。一気に1000年くらい時間を進めてしまうカードで、それを使うと敵が弱体化するのですが、ドラゴンのような長命種は影響を受けないとかそんなものです。


私のような頭の中「昭和脳」の人間は、昭和の終わりから現代まで、まるで1000年の時が経ったような変化を、現代から感じます。


「ゲド戦記」の作者の親は人類学者で、突如としてアメリカの文明社会に出てきたアメリカ先住民の人を調査してましたが、昭和の人間が令和についていくのが難しいのは、まるでアメリカの文明社会にひょっこり出てきた先住民のような感じがするのですよ。


自分たちの常識が根底から全て通用しない世界に出てきた。文明のルールが根底から変わったような。


そう感じるのは、昭和の頃には当たり前だった価値観の前提が、令和にはゼロになってるからです。


実際に経過した時間は30数年でも、昭和脳には1000年のように感じるのです。


それで感じるのは、現代の「育ちの良さ」という価値観を見ると、頭に昭和が残存してる人間からは、なんというかそれを手放しで受け入れられない所か、危機感、反自然的なものを感じてしまう。


西洋文明の毒については、明治の文人から再三言われて来たのであろうが、その言説も昭和の終わりと共に、平成の初めで消失しました。


「育ちの良さ」が至上の価値観になったのは、その昭和というか東洋的な世界観が完全に消失化した事なのだろうと思うのだが、私の周りで素から骨の髄まで西洋文明だった人は、30年前でも危機感などゼロだったのは覚えている。


かつての欧米の植民地などで行われていた、自国の文化を嫌悪するようなものが100年以上遅れで日本にやって来たかもと思ってしまう。


他の国よりも100年遅れで骨の髄まで西洋文明が浸透していて、東洋的な世界観が特に、高学歴層で顕著に蒸発しているからこそ、日本では骨の髄まで西洋化が進むのに、世界の流れとは完全に逆行してるように見えるのです。


世界では非西洋の国が盛り上がってます。アメリカとイスラエルが軍事力で止めようとしてますが、その流れは止まらないかも知れません。


つまりそれは、西洋文明の危機です。西洋文明の危機は本人たちが止める力がなく、ローマ帝国の崩壊のように文明の破壊まで行くのならばどうしようもありません。


だからこそ、日本が西洋文明の危機を克服するのです。


それで、なぜ私のような「昭和脳」な人間は「育ちの良い」という価値観に、反人間的なおぞましさを感じるのでしょうか?


それは多分、中国思想の世界観があるからです。中国の歴史では「育ちの良い」人々が跋扈する事で亡国になるという思想があります。「育ちの良さ」は中国文明の世界観を持つ東アジアなどでは警戒されていたのです。


しかし東洋的世界観が残像すらもない人々の頭の中には、両手を挙げて歓迎する素晴らしいものという事になったのです。


「育ちの良さ」という価値観を守るためには、西洋文明を守らないといけません。


これから非西洋文明が盛り上がって来ると、ルネッサンス以前の、西洋がイスラーム文明の辺境だった時代に押し戻される可能性すらあります。


中世のキリスト教神学に対するイスラーム文明の与えた影響どころか、イスラーム文明の影響というのはそれだけでなく、かなり全方位に浸透してます。


西洋ではあまり無かったことにされがちですが、その当時のイスラーム文明はどれくらい影響力が強かったと考えると恐ろしいくらいなんですよ。


となると、「育ちの良い」という価値観はどうなるのでしょうか?


イスラーム文明には、あの西洋特有の「育ちの良さ」にも通じるソフトな感覚があまりなく、どちらかというと日本のヤンキー文化よりの気質があります。


イスラームが世界に広がると、ヤンキー文化で世界が優勢になってしまいます。


イスラームの知識人はキリスト教の聖職者のようなソフトなタイプではなく、タリバンのような眼光鋭いおっさんのような感じです。


私はタリバンが、ヤンキー知識人に見えます。


「育ちの良い」高学歴層の文化には、キリスト教聖職者の文化的DNAが流れてるからです。日本の高学歴層が結婚が遅いのも、西洋で学問を担ってきた聖職者や修道士が独身だった影響が及んでる。


「育ちの良い」という表現がよろしくないのは、あのソフトさは、キリスト教教育やキリスト教聖職者の文化的DNAを持ってると、宗教の影響力なしで語るところです。


この「育ちの良い」って、あからさまに宗教イデオロギーから出てきた価値観が宗教を介さずに語られるこの、日本の上層文化ってすげぇ!と思うんです。


脱宗教化された「育ちの良い」って、お作法としての日本のキリスト教なんですよ。


宗教をお作法として捉える文化は、どこ探してもそんな国はありません。


イデオロギーがなく、お作法だけがあるのは、凄く「神道的キリスト教」です。


大川周明よろしく、この「お作法としてのキリスト教」ならびに、信仰なしのアニメのような「ファッション」としての宗教という感覚は、世界に宣教に行かなくてどうするのですか!


福音派やイスラーム原理主義のテロリストどもをぶっ叩きに行けるはずです。


こういった西洋文明を守り、更には西洋の冊封国扱いされてる(ややいじけた)日本の上層文化を国際的なパワーに変えるわけです。

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