エピローグ
街中に流れる【春の歌】
この歌は彼女がこの日本で生きた証____
アリエルちゃんねるforアカネで
配信されたこの春の歌は
総再生回数1億回を超え
今では日本中あらゆるところで流れている。
アカネは舞台女優としても
歌手としても活躍する
今では大人気のタレントとなっていた。
アカネは新宿のボロアパートから
引越しをした。
今では立派なタワマン女子。
「アカネ!次の舞台は譲らないからね!」
「もう〜キララ争ってこないでよ〜
あなたドラマの主演も決まってるんでしょぉ?
舞台は私に譲りなさいよね」
「それとこれとは話が別なのよ!
貴女に負けたままでは私の
役者としてのプライドが許さないの!」
「ひえ〜勘弁して〜」
「歌だって!1億再生とかいってるじゃない!
絶対歌手としても貴女に勝ってみせます!」
「あれはもう合作なので〜」
新しくライバルという名の友達を手に入れた
私だったが、なかなかどうして癖のある奴で困る。
逃げるように家に帰ってきた私を
ペットとして飼っているうさぎが
出迎えてくれる。
ペット不可だった前のボロアパートから
このペットを飼うために引っ越したようなもの。
「ハルカただいま〜♪ご飯にしようね〜♪」
この可愛いうさぎにメロメロの私は
アリエルちゃんねるの過去動画を流しながら
ビールをくぴくぴ呑みながら晩ご飯。
アリーは元気にしてるのかな?
アリエルの姿はこのちゃんねるが
ある限りいつでも観れる。
私は寂しくなんかないよ。
そして、素敵な歌を私に残してくれてありがとう。
私は後で知ったのだが
春という漢字は名前読みとして
ハルカと読むことができる。
春の歌とはハルカの歌であり
さらに
春という漢字は
三と人と日という、3文字に分解ができる。
三人の日と書いて【春】という漢字なのだ。
アリエルの世界には漢字がないそうで
この漢字というものにとても興味を持っていた。
「漢字ひとつひとつに想いが込められていて
とても素敵ですわ」
アリーがそう言っていたことを思い出す。
彼女がこの【春の歌】に込めた意味を私は
噛み締める。
三人の日を忘れない。
そのための歌。
うん。
私はこの歌を歌い続けるよアリー。
この【精霊姫と春】の歌を。
ガサガサ......!
「アカネ様!肉食いたいぴょん!」
「ダメよあなたウサギなんだから〜
草食よ?お肉食べたらお腹壊しちゃうから〜」
「肉食わないとナイスバディに
なれないでやんす!」
四足歩行で喋りながら走り回るうさぎ。
「もう......ならなくていいわよ〜」
この不思議な喋るうさぎは
私のペットとして
毎日うるさく絡んできてくれる
私の大事な相棒。
......大好きなとても生意気な相棒なのです......♡
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ここは日本から遠く離れた異世界。
人と魔物と精霊が仲良く暮らす
素敵な世界。
日本での1年の留学から帰還した
精霊姫は女神の元へ報告に。
「女神様。素敵な思い出を作れましたわ。
本当にありがとうございました」
「それは良かったわ。
帰還の時の転移の話は猫から聞きました。
結局、春の精霊とうさぎの獣人は
分裂してしまったのね?」
「はい。春の精霊だけがこちらの世界へ帰還
できまして、うさぎの方は日本へ残っています」
「そうですか。では改めてまた
こちらにいるうさぎの獣人と春の精霊を融合させて
姫の専属のメイドとしてお付けしましょう」
「あ、女神様。......それはもう大丈夫ですわ」
「あら?いいの?」
「ええ。きっと、それはもう
ハルカではありませんのよ」
「......」
「春の精霊は常にアリーの横に
加護としてついています。
今ではそれを常に感じることが出来ていますので
もう融合させる必要もございませんわ」
「......そうですか......わかりました」
「うさぎの方は日本の友人に預けていますので
こちらは、春の精霊で充分なのです」
「......ふふ。姫は大人になりましたね」
「クスクス。アリーは元々大人ですわ?女神様」
母である風の精霊と
父である国王が姫を迎えに現れる。
「さぁ、アリエル。
民の前に顔を見せてあげてちょうだい」
「うむ。アリエルたんの帰りを
国民みんなが待っておったぞ♪」
1年の留学から帰還した姫様の
帰還報告を
民の前で大々的に行う今日のイベント。
国民は愛する精霊姫のお姿を見れることを
心待ちにしているのだ。
わぁぁぁ!
姫様〜!
アリエル姫〜!
日本という異世界で
愛を知り
四季の彩りを経て
時間の大切さと
命の尊さを学んだ
この至高の生物
精霊姫は
国民からも
魔物からも
精霊からも
みんなから愛される
新しい女王として
きっと、素敵な国を作ってくれることでしょう。
大勢の国民の前に立ったその精霊姫は
民を奮い立たせる素敵なお言葉で
帰還報告をしたのでした。
(さぁ、アリエル様ぶちかましてやりましょう☆)
(もちろんですわ!春♪)
「アリエル姫のご帰還です!」
ワァァァァ!!
最高の笑みと共にその精霊姫は言う
「恐れ多くってよ愚民ども♪」
ワァァァァ!!
いつまでもその大歓声が
鳴り止むことはありませんでした
......おかえりなさい姫様♪
______[完]______
ご愛読ありがとうございました!
独立したお話でありながら
前作、前々作から見てくれている方への
粋なサプライズも入れれて
満足できる仕上がりになりました。
ナミ→メグミ→アカネと繋がったこのシリーズは
これにて完結とさせていただきます。
次はのんびりと少し短編でも
書いていこうかなと思います。
それでは次回作でまたお会いできることを
楽しみにしています♪
NAMIPPON




