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値段が高いんだから美味しくないと困る



「ごめん、お待たせ」



「全然待ってないですよー!」



 リリィが元気に返事を返してくれる。



「あぁ、気にするな。どうせなら最後まで面倒を見ていくさ。問題は無かったか?」



「はい、普通にビックボアを渡して終わりました」



「そうか、じゃあ俺は帰るな」



「今日は付き合って頂いてありがとうございました」



 カフェで会ってからビックボアの買取手続きが終わるまで付き合ってくれた彼に感謝を伝える。



「あぁ」



 短く返事をして彼はギルドを出て行った。



「じゃあ、僕たちはアイスでも食べに行こっか!」



「はい! 食べに行きましょう!」



「リリィが美味しいお店に連れていってくれるんだよね?」



「はい! 任せてください!」



 相変わらず元気いっぱいに返事をしてくれるリリィ。

 明るい表情と楽しそうな声は僕のテンションまで上げてくれる。



「いやー、リリィは本当に可愛いな!」



 つい彼女の頭を撫でてしまう。

 


「えへへ〜!」



 気持ちよさそうに撫でられてくれるから僕も撫でやすい。



「じゃあ行こっか」



 僕が手を離すと少し寂しそうな顔を見せるリリィも可愛い。

 僕も名残惜しいけど、いつまでもリリィの頭を撫でてるわけにもいかないからね。



 リリィのお気に入りのアイスクリーム屋に向かう途中ではイケメンの男が女の子と修羅場ってるのを見たりした。



「さっきの凄かったね! あんなの初めてみたよ」



 可愛い女の子3人が「彼が愛してるのは私よ」ってイケメンを取り囲んで争っていた。



「あぁ、あれはよく見るやつですよ」



 この辺りってあんな修羅場が頻繁に起こる場所なの?



「そうなの?」



「あの男は女たらしで有名なんですよー」



 王都では修羅場がよく起こるって事じゃなくて、あの男が修羅場を持ち込んでるってことか。



「そうなんだ」



「はい、いつか地獄に落ちるですよ」



 淡々と無表情で言うリリィは少し怖い。

 確かにいつか刺されそうではある。



「私のオススメはあそこのお店ですー!」



 そうして5分ほど歩いたところでリリィのオススメのお店に到着した。

 お店の前には人が6人ほど並んでいて、その全員が女性客だった。



 男が並ぶのには勇気が入りそうなお店だが今の僕には関係ない。

 何故か女性客とカップルしかいない原宿のパンケーキ屋に男2人で行った猛者の友達を思い出した。



「何を食べようかなー」



 メニューには10種類以上の商品が載っている。

 


 リリィはその中でも1番値段が高いマンゴーとバニラの2種類が入っている商品を見つめている。



 どうやら1日限定で販売しているアイスのようで、他のアイスと比べると値段が倍ぐらいする。



 それもあってリリィは躊躇しているようだ。



「僕はこれにするけどリリィはどうする? 同じやつにする?」



「はい! 私も同じやつがいいです!」



「じゃあ、2人で同じやつ食べよっか」



 それから5分ほど並んで目的のアイスを買うことが出来た。



「美味しいです!!」



 リリィが満面の笑みを浮かべアイスを食べていく。

 いい感じにマンゴーの美味さとバニラがマッチしていて美味しい。



 まぁ、そこそこの値段でハズレが少ないアイスを買って不味かったら困るんだけど。



「あら、リリィじゃないかしら?」



「お、本当だ!」



 リリィを呼ぶ女性2人の声が後ろから聞こえて来る。



「ソフィにクレア!」



 どうやら彼女たちはソフィとクレアという名前らしい。



「偶然ね」



 腰元まである流れるような綺麗な銀髪、吸い込まれそうなほど綺麗な碧眼にお嬢様のような雰囲気を纏った美少女がソフィ。



「リリィは何か凄い美少女をつれてるな」



 そして、今リリィに話しかけていたのがクレア。

 燃えるような赤い髪にワインレッドの瞳。可愛らしい小さな唇に真っ白な肌、アイドルのように可愛い顔立ちにショートボブの髪型がよく似合っている。



「初めてまして、私はカエデって言います」



 とりあえず初めて会った人なので自己紹介をしてみる。



「ご丁寧にありがとうございます。わたくしはソフィと言います」



「あたしはクレアって言うんだ、よろしくな!」

 


 ソフィは見た目だけじゃなくて、やっぱりお嬢様みたいな佇まいや喋り方をする。

 逆にクレアは可愛らしい見た目に反してサバサバしてそうな感じだ。



「2人とリリィはどういう関係なの?」



「ソフィとクレアとは同じパーティーを組んでるんです!」



「あれ? さっきの2人は?」



「今日はやる事が無かったから臨時でパーティーに入ってました!」



 あの2人とは臨時パーティーだったんだ。



「リリィとカエデはどういう関係なんだ?」



 クレアがリリィに僕の事を質問する。まぁ,向こうからしてもコイツ誰って感じだろうしな。



「お姉さまはリリィがビックボアに襲われている所を助けてくれたんです!」



「お姉さま?」



 ソフィが不思議そうに首をかしげる。

 そうだよね、不思議に思うよね。



「リリィが僕の事をそう呼びたいと」



 さすがに自分よりも年下に見える女の子にお姉さまと呼ばせてるなんて思われる事は避けたい。



「あたしのこともお姉さまって呼んでもいいんだぜ!」



「別にいいです、クレアはお姉さまって感じでは無いです」



 どちらかと言えばソフィの方がお姉さまって感じだ。



「なんだと!」



 怒ったクレアにリリィがわしゃわしゃされてる。



「そうですわ、わたくしたちのパーティーにカエデさんも入りませんか」



 

    



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