第12話 「工場、作ります」
「では銀行員」
「はい」
「例の“火の出る箱”はどうなった」
玉座の間。
「魔導コンロですな」
「それだ」
「試作品は成功してます」
「うむ」
「問題は――」
「量産です」
「また増えたな問題が」
(ここからが本番)
■ 現場
「ここに作ります」
王都郊外。
だだっ広い空き地。
「何もないですね」
レオ。
「これから作る」
「雑だな」
■ 設計
「まず工程を分ける」
「こうてい?」
「作業の分業だ」
・材料加工
・組み立て
・検査
「一人で全部やるな」
「効率が悪い」
「なるほど……」
■ 人材
「人、集めます」
「給料出すぞー!」
ドッと人が来る。
「早い!」
「パンと同じだ」
■ しかし
「問題です!」
「なんだ」
「みんな適当です!」
・ネジ締めすぎ
・締めなさすぎ
・そもそもついてない
「バラバラだな!」
「品質が安定しない!」
■ 改善
「基準を作る」
「これが“正解”だ」
「同じものを作れ」
「できるか!」
「やれ」
■ 品質管理(雑)
「これ、不良」
「これも不良」
「これも不良」
「ほぼ全部じゃないですか!」
「最初はこんなもんだ」
(銀行の新人と同じだな)
■ リオン覚醒
「すみません!」
若手貴族リオン。
「改良しました!」
「何を」
「部品、減らしました」
「おお?」
「組み立てやすくなってます」
「いいな」
(センスある)
■ 生産成功
「できました!」
コンロが並ぶ。
「同じだ……!」
「量産成功です!」
「よし」
■ バルド出動
「売りますよぉ」
「任せた」
「国内だけじゃもったいない」
「輸出です」
「来たな」
■ 初輸出
「隣国へ運びます!」
「壊れないか?」
「多分」
「不安だな!」
■ 結果
「売れました!」
「早い!」
「しかも高値です!」
「よし」
(外貨獲得)
■ 雇用爆発
「仕事ください!」
「雇ってください!」
「増えてるな」
「工場拡張ですね」
(回り始めた)
■ 一方その頃
「……」
影。
「……悪くない」
元暗殺者、パンを食べながら観察。
「働いた方がいいのでは……」
「思い始めてるな」
■ 不穏MAX
夜。
「……来た」
だが――
「今回は違う」
暗殺者、ゆっくり歩いてくる。
「……」
「殺さないのか」
「……今日は」
「話がある」
「来たな」
■ 引き
翌日。
「支店長!」
「だからやめろ!」
「新しいあだ名です!」
「もういい!」
一拍。
「産業を作る勇者」
「だんだんでかくなってきたな……」
(でも)
(まだ序盤だ)




