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世界を終わらす物語~ゴーレムの眼~  作者: 球磨吾朗
第一章・青騎士物語【銀猫】
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陰る未来と咲く未来

現在空模様は狐の嫁入りですね、狐の嫁入りってまだ通じるのかな?

なかなか感慨深い天気ですよねー


それはさて置き来ました本編、第一章はダイキチを中心とした物語が展開される予定です。


そんなことより新しい柄のPETのウィルキンソンジンジャーのみました?

あれオイシーですよね! 大好きなんです、


ウィルキンソンジンジャー大好きだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


一時期一番美味しい瓶のやつを大量に買いまして

瓶の後処理に困りました。


はい、本編関係なくてすみませんでした。


でも瓶飲料ってなぜか物凄く美味しいよね、なんでだろう


ではどうぞお付き合いくださいませ、おね!

「たっどぅあうぃむぅあー……死ねる」


 夜の閉店した喫茶店、ダイキチは窓側の壁に隣接したカウンター席に崩れるように腰掛ける。そしてそのままカウンターへ突っ伏した。

 体中にすすぼこりがついており私仕事大変頑張って参りました! という雰囲気が伺える。


 ヨツバが帰ってきてから一ヶ月。当初はヨツバが熱を出して倒れたり説明責任を果たしたり店開きの新しい営業許可書を取りに手続きをしまくったりよくわからない尋問を弟から受けたりとてんやわんやの状況で目を回した。今でこそ疲れた身体を「死ねる」などと比喩表現で表せるものの、その時は本当の意味で死ねたかもしれない、といまさらながら思う。

 ダイキチは身体を起こし椅子を回し振り返る。

 そこでは艶のある肩までかかった金色の髪を振り回し、踊るように掃除をしている見た目十七歳くらいの少女がいた。


 何よりも問題だったのがこのヨルダだ。


 ダイキチが厳しくヨルダを見つめていると、それに気づいたヨルダは青色の瞳を無邪気に輝かせ彼に微笑んだ。


 今でこそ掃除洗濯料理など様々な家事をこなす良妻となり得たが、三ヶ月前はとんでもない世間知らずな娘……たぶん娘だった。


「ダイキチさん、肩でももみましょうか?」


 ダイキチさんと言われるたびに心が痛く背筋が凍る不思議な気分が味わえる。

 ヨルダを思いやると同時に彼女の背後にくすりと笑ったウルフウッドが見えるのだ。


 メイド服のスカートを閃かせ覗くようにこちらを見る。


「いや、いい。それよりウルフウッドとヨツバは?」


 説明責任は主に帝国から世界樹の探索もとい厄介払いの島送りのことでありこれは余裕、大変だったのが尋問であり、内容の主はヨルダについてだった。

 まぁ自分でもわかってたっちゃわかってた。ヨルダを連れて帰って嫁だとかなんか言ったらどうなるか。どうせあの出来の良すぎる弟たちは一目でヨルダの正体に気付く。そしてウルフウッドからのどうあがいても逃れられない精神的な仕打ちが来ることを。ヨツバが不在の二ヶ月は説明とかしてる場合じゃなかったから平穏無事だったが、ヨツバが帰ってきて一週間は思い出したくもない。


「ウルフ様はノード様のところへ何か用事があると、ヨツバちゃんはさっき友達とどこかへ向かわれました」


 ダイキチはヨルダを壊れた花瓶でも見るかのように哀しみの目をむけた。


 大変だったろうに……こんなに口調まで変わっちゃって……ウルフウッドの給仕教育恐るべし。


「どうしましたかダイキチさん、何かあったのですか?」

「あ、いやちょっとな、ははは」


 ヨルダが慌ててダイキチに駆け寄りダイキチの目を見つめる。


「ダイキチさんが話したくないのでしたら深くは聞きません、ですが私は――」

「あー大丈夫大丈夫、そういうのじゃないから」


 ダイキチは言葉を遮り、潤んだ瞳をなだめるように髪を撫でた。

 俺でさえあんな貴族も裸で許しを乞うような無慈悲な仕打ちを受けたのに、「実は気になってたんだけど俺が忙しくて家にあんまりいられなかった一週間(ウルフウッドの精神攻撃を受けつつ常人ならざる仕事をこなした一週間)何がお前をそんなにしたんだ?」なんて聞けるはずもないじゃないか……

 涙が溢れる。


「ダイキチさん?」

「いや、なぁに俺達よく頑張ったな、と思ってさ」


 ダイキチの茶色がかった黒の瞳とヨルダの青の瞳が、互いに優しい雰囲気を放つ。

 内容は語らなくても二人でわかりあう、笑いあう。


 ――寒気がした。


「お、お掃除の続きをしませんと」

「そ、そうだな、俺は依頼のチェックしないとっ」


 一年ぶりに帰宅した男と初めて夫の家へ嫁いだ女が三ヶ月で出した一番重要な結論、小舅(こじゅうと)は怖い。







 魔法の灯火が灯った南区の豪邸住宅街の通りを歩く。右手にはノード家を通じて新たにやさしく丁寧に慈悲の心を持って取り付けぜアノール家との契約書を持っていた。

 夜風に神秘的な雰囲気を持つ空色の髪がなびく。綺麗に並べられた石造りの道をみつめるその碧色の眼ははるかに遠いものを見つめる様相だった。


 私の兄さんが……私の兄さんが……


 三ヶ月経っても未だにぬぐいきれない感情。


 もう彼女のことは認めた、それなのに……あんな、あんな!


 どうやらウルフウッドにとって、自身が許そうとも時間が過ぎようともダイキチとヨルダの絡みは精神衛生上よくないものらしかった。


「あぁ、兄さん!」


 思わず契約書を握り締める。その紙にシワが出来る音を聞いて我に返るウルフウッド。


 私としたことが……


 契約書を広げ軽くシワを伸ばす。

 シワを伸ばし終えると、ウルフウッドはいつものフローラルな香りが立ち込めそうな爽やかで甘い顔に戻っていた。


 大丈夫、だって私にはまだ――


 夜空の星を見上げると、彼の冷静になった脳裏には別の人物が浮かび上がっていた。







 嫌な気配を感じる。だけどこれは予想していた嫌な気配だ。


「ヨツバー?」

「ヨツバどうした?」


 孤児院の厨房、ドランの手伝いでソーマやカトレアードらと一緒に明日の食材の仕込みをしていたヨツバは、ただならぬ狂気をまとった気配にしばらくの時間手が止まっていた。


「あぁ、ちょっと玉ねぎがね」


 無表情で言葉を返すと、ヨツバはまた包丁をリズムよく動かし始めた。


 ――とうとう僕の番か。


 その後ヨツバが震えで指を切ったことは言うまでもない。

 




 





聞くな、何も聞くな!

なんか書いてたらウルフウッドさんがこんなキャラになってたんだ!

ダイキチもホントはもっとラブコメみたいな路線いかせようと思ったんだけどなぜかいちゃいちゃしだしたんだ!

唯一想像通りに動いてくれてるのはヨツバぼっちゃんだけです(T_T)


あーヨルダさんだってもっとふてぶてしいキャラにしたかったのになぁ……ウルフウッドめ。


目標は一日一区切り投稿です!

ノルマとしては最低限3日に1つは必ず上げることとしています。

一日一区切り目指して頑張るぞ! できればもっと!


お読みいただきありがとうございます。どうぞこれからもお付き合いください。

ありがとね! あばよ!

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