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プラトニック ラブ  作者: 伊咲 汐恩
第五章
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それぞれの想い




ーー卒業式の翌日の火曜日。

彼はあさって日本を出発して、丸2年間会えなくなってしまう。

でも、未だに彼から連絡はない。


冴木さんと会った先週金曜日から3日間連続で彼に電話をかけてみたけど、結果はやはり同じ。

全く繋がらない。

だから、会えない。


不思議な事に、彼はその間にも指先でSマークを象った画像をSNSに投稿し続けている。

スマホを使ってるのは間違いないのに……。



昨日は卒業式があって学校では会えなかったから、翌日の今日に最後の望みを託した。

繋がらない電話に期待するのはもう辞めた。

間に第三者を入れずに2人きりで話し合おう。

彼の言葉だけを信じたいから。


もし会えるとしたら、場所は6年ぶりに再会の場となった保健室。

私は最後のチャンスを掴む為に約2週間ぶりの保健室に出向いた。



連絡を取らずに保健室に向かうのは、大雪の日にセイくんが皆川くんと同一人物だったと判明したあの日以来。

会えない確率の方が高いけど、会える可能性を信じて賭けに出ないと、もう永遠に会えなくなってしまうような気がしてならない。



一方のセイは、紗南と同じく保健室に行けば会えるような気がしていた。

連絡手段を失ってから気付いた落とし穴。

つい最近まで使っていたスマホがまだ手元にあった頃、別の場所に大事な番号を書き写しておけば良かった。

まさか、あんなにあっさり回収されるなんて思いもしなかった。



出発前に紗南と話したい事が山ほどある。

何処に住んでいるのか。

普通科の何組に在籍しているのか。

今まで付き合った人はいるのか。

先日はどうして家庭教師の男と抱き合っていたのか。


もし運良く会えたとしても時間の都合上一番大事な話しか出来ないだろう。



ーーこれが現実。

でも、顔が見たい。

声が聞きたい。

日本を発つ前に会いたい。


ここ最近は2時間目までしか学校に居られないけど、今日はその中の1時間分を割いて保健室に出向いた。

学校に来るのは明日まで。

自分に与えられたチャンスは2日間だけ。


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