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#05.ティガー視点⑵

マーサ視点、エイミ視点のティガー視点です

俺はティガー。

今日はエイミちゃんとのお出かけ。

何時もはお留守番だけど、前いた公爵さんちにお出かけの時だけは一緒に行ける。

馬車の中で寝そべってるけど、心はウキウキしてる。

尻尾もついつい動いてる。


だけど今日の任務はちょっと億劫。

公爵家に行って新入りと顔を合わせるんだけど、皆んなビビって漏らしやがる。

まぁ1匹だけ漏らさなかったのもいるが、あいつはアイツで気に食わない。


さ、公爵家に到着だ。アイツ来るだろうなぁ。

エイミちゃんは人気者だ、玄関で皆んな笑顔でお迎えしている。皆んなニコニコだ。


そうしていると、遠くから声が聞こえてくる


『エイミちゃ〜〜〜〜〜〜ん!』


やッパリ来やがった!早くどっかに引き取られて行けばいいのに。


ジャンプした所をはたき落として踏みつける。

むぎゅとか、音がしたみたいだ。

結構踏み心地が良いな。


エイミちゃんどうする?クロスケだよ、相手する?


優しいエイミちゃんはキチンと挨拶してる。

それを屋敷の使用人が笑顔で見てるんだよね。


お屋敷を見回り!そんな事はしない。

新入りがそこらへんで漏らすと皆んなに迷惑だから。


クロスケが詫びて来る、エイミちゃんには挨拶してるだけです。

兄貴との間に割り込む気ありません。

なんて言ってるが、おれは油断しない。

警戒してエイミちゃんの傍を離れないでいると、チョロチョロと近くに来やがる。


今日なんかは、妙な動きしてる。なんだそりゃ?

見てると、他の猫から、『お前キモイ!何してんにゃ〜〜!』ってパンチ入れられてるし。


エイミちやんは誰にも渡さないよ。

最近は俺の為に、ひらひらが一杯付いた服で俺を誘惑して来るし。

その日は一緒に一杯あそべました。全く可愛い女の子だよ。

そんな日々が楽しいと思ってしまう。

おばあちゃんとも、あの庭で一緒に遊びたかったな。

おばあちゃんはおばあちゃんだったからいつも座ってた。

偶に思い出すんだ、小さい頃の事。あのベンチ、今も有るのかなって。


そんな楽しい日々を過ごしてます。


そして今日も公爵家へのお出かけ。

暑い日が過ぎて涼しい風が気持ち良くて座って外を見てます。


家を出てしばらくして


俺の眼に入って来てものは


懐かしい光景だった。


あの樹だ!


あの家だ、おばあちゃんの家だ!


俺は自然と身体が動いていた。


気がつけばエイミちゃんに抱きしめられていた。


帰りにも通ったけど、おばあちゃんはテラスにはいなかった。

『おばあちゃん、俺、此処に居るよー!』




次の日、又エイミちゃんとお出かけだ。

最近はお留守番が多かったので嬉しい。


そして今日着いたのはあの家だった。


先ずエイミちやんが馬車を降りる。

扉を閉められそうになったので俺も慌てて降りた。

エイミちゃんは家に見惚れている。

「素敵って」小さい声がする。

俺はその傍でテラスを、いやベンチを見てた。

あった!俺とおばあちゃんの場所だ!


しばらく家を見ていたエイミちゃんが俺に気付いた。

一緒に玄関に行く。

エイミちゃんが手を伸ばすが叩くのに手が届かない。

それ、俺も何回か飛びついた事あるけど上手く出来なかった。

大人がやるとコンコンって大きな音がするんだ。

アレが鳴ると知らない奴が来るんでいつも隠れてた。

大抵のがベッドの下だったな。


一緒に来た大人が代わりに叩いてる。


どなた様って声がしてドアが開いた。


マーサだ!


ドアが開くとマーサが見えた。

そしてエイミちゃんを見た後、俺を見て動かなくなった。



「すいません、私、エイミ ノースランドといいます」

エイミちゃんが名前を言ってるけど、マーサは俺を見てる。


しょうがない『マーサ!』声をかける。


マーサが俺に顔を合わせると、

「お久しぶりね、ティガー、元気でしたか?」


俺は思わず抱きついた、マーサにはこんな事した事無かったな。


マーサが中に案内してくれるが、おれは構わず中に入る。


変わってない、俺がいた頃のままだ。


だけど、やっぱりおばあちゃんはいなかった。


おばあちゃん!俺だよ!ティガーだよ!


ベッドの部屋にもいなかった。


エイミちゃんの所に戻ると、テーブルにおばあちゃんのカップが有る!

やっぱり、おばあちゃんいるんだ、何処にいるの〜


物置まで探したけど......、いなかった


暖炉の近くのソファの傍、いつもの場所に入れば戻って来るかな?


寝たふりして聴いてる


マーサとエイミちゃんはお話している。

エイミちゃん嬉しそうだ、マーサも楽しそうだ。


帰る時間になったけど、

おばあちゃんは戻らなかった。


やっぱり、もう帰って来ないのかな?


おばあちゃんとのベッドに向かって挨拶する。


『おばあちゃん、バイバイ』


マーサにもお別れの挨拶をして家を出る。

馬車に乗る前にもう一度家を見る。

そこにはマーサしかいない。


ここはもう俺の家じゃないんだな。

俺の居場所はエイミちゃんの傍なんだ。

帰りの馬車の中、

ずっとエイミちゃんにぎゅっとされてた。


エイミちゃんが呟いた。

「おうちに帰りましょう」って


おばあちゃん、俺、今幸せだよ。











先日見たテレビに影響を受けまして、

今クロスケ話を書いてます。


ちょっと趣向変えてます。出来れば7/6の11時頃に挙げられますよう頑張ってます。

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