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きゅうけいさんは休憩したい!  作者: まさみティー
アフターストーリー
273/278

きゅうけいさんは予想されていた

「びっくりするべきところなんでしょうけど、なんか『らしいな』って感想が最初に出てきますね」


 みんなのコメントを代表して、長年一緒にいたシルヴィアちゃんがコメントを出した。

 みんな頷いた。


 私、苦笑。

 さすが言うこと当たってるなって意味で。


「で、なんとなく予想はついていますが……紹介いただけますか?」

「おっけー。とはいえ、怖がらせたらダメかなって思うから、まずみんなから先に見せていくのはどうかな」

「逆効果かと思いますけど……【ステータス】」


 シルヴィアちゃんが、自分の情報を出す。


「えっ……レベル6176の古竜!? こんなところに!?」


 ……あっ、そういえばシルヴィアちゃんの件を全く説明していませんでした。


 続いてエッダちゃん。

 エッダちゃんも今半端ないレベルでしたね。

 びびりますね。


「「「あわわわわわ……」」」

「はわっ、はわわ……」


 あっ、三人がエッダちゃんの見た目とレベルのギャップにびびっている!

 びびられたことによりエッダちゃんがうろたえている!

 これはこれでかわいい……とか言ってる場合じゃない。


 次の人は庵奈の、ショートナンバーを切った数値……が出る前に一旦停止!


「全員味方だよ! だよね?」


 事前にフォローを入れていきます。

 そうしないと、さすがにレベル差がありすぎる


「まあ、きゅうけいさんが味方と言われると、そりゃ味方です。この街の人は、一通り顔見知りぐらいに思ってもらっていいわ」

「は、はいです! きゅうけいさんのお友達がが集まってるだけですぅ!」


 二人の言葉を聞いて、ケルベロス三人衆が揃って私に顔を向ける。

 私は頷く。仲いいですねー。


 ここで……なんと、ルクレツィアちゃんが動きました。


「きゅうけいさん……という、この魔王の友人ということなら、私から情報を出す。【ステータス】」


 自分から情報を開示し、周りのみんなに自分のステータスを出しました。


「見ての通り……あなた達の敵になるような存在ではない。だから今更、敵対するつもりもない」


 そう言って一歩下がった。


 ……うーん、びっくりです。

 受け答えに何点付けようか迷う。


 こういうのってね、生まれた種族の関係で、プライドとかあると思うんですよ。

 だってエッダちゃんとか、見た目からしたら自分と同じか、見方によってはちょっと下かなってぐらいなんですよね。


 でも、ルクレツィアちゃんは動いた。

 理由はもちろん分かる。

 後ろのケルベロス三人のためだ。


 この子は、自分が主であるから率先して三人を守るつもりで動いている。


 思えばそうだった。

 もしも地上を制圧するでもなく、暴食の力のままに食い散らかすのなら、この人語を理解する三人衆を地上に送り出す方が成功率が高い。


 だけどルクレツィアちゃんはそうしなかった。

 何故かというと考えるまでもなく、三人の上司として三人の命に責任を持っているから。

 そこに私情や愛着があったとしても、評価が高いことには変わりない。


「成る程……こう正直に出されると、信じる他ないわね。あたしとしては文句ないけど、村としてはどう?」


 シルヴィアちゃんが、街の人の方を向く。

 遠巻きに集まってきている人のうち一人が、恐る恐る近づいてきた。


「あの……俺の店の辺り、壊れたんですが——」


 それは、確かによろしくない。

 ルクレツィアちゃんは一度やらかしているのだ。そこをなあなあにして、無罪! とはいかない。


「んー、ちょいと待ってね。【マニュアル】あとスピードアップしとこか」


 庵奈がぼそりと呟いた直後——私の周りの速度が変わった。

 これは、時間が止まっている?


「あ、私のに引っ張られてるか。ちょいと待ってねー」


 きょろきょろしている私を見て、庵奈が手を振りながら目の前のマニュアルを見ていた。


 そうか。

 庵奈が高速行動しているのを、私の危険意識が反応して一緒の時間で動いているのか。

 それで時間が止まったと。


「あるある。これリペアできると思う。デバッグ用のリペアかもね」


 庵奈が店の人の顔を見て、ふらりと飛んで行き……なんか光った後にひょいっと戻って来た。

 直後、時間が戻る。


「——店が壊れて、許せというのは」

「というわけで直したよ」

「……え?」


 店の人、庵奈の方を見て呆然。

 庵奈が「見てきたらいーよー」と指を差す。

 男性、お店のところに行き……「おおお!」と叫び声を上げて戻って来た。


「直っています!」

「これで、不満ポイントある? 怪我とかはない?」

「怪我はありません! ありがとうございます魔王様!」

「ま、今日はあんま活躍できなかったからねー」


 庵奈がぱたぱた手を振って、こちらを見てウィンク。

 いやマジで助かります、もう一人の転生者。

 互いが互いを支えている感じがしていいよね。


 ……主に私が好き放題やって、後始末に助けてもらってばかり?

 あーあー聞こえませんなー。


「というわけで、オッケーになりました。後は何かある?」

「……えっと、ない、かな……」


 ルクレツィアちゃん、ここで三人の方を見る。


「どう? 出しても大丈夫そう?」


 三人は顔を見合わせて……中心の子が頷いて、前に出た。


「よ、よろしくお願いしますっ! あっ順番間違えた、【ステータス】!」


 ================


 Celeste

 Cerberus


 LV:104


 ================


「チェレステです、よろしくお願いいたします……!」


 犬耳を揺らしてぺこぺこお辞儀をする一人目の子。

 後ろで「ケルベロスかー、そっちの分かれ方かー」と庵奈が納得していた。

 そういや庵奈は筆頭眷属の説明とか聞いてなかったからね。


「えっと、私ね、クレリア」

「コズマっす、レベルみんな同じっす」


 ステータスを見せて貰ったところ、三人揃って同じレベル。


 なるほどなるほど、これは実に仲良し三姉妹

 恐らく連動しているのかなって思う。


「で、きゅうけいさん。三人を受け入れるとして、次はどうするの?」

「んー、最終的にミミちゃんとかパオラさんとか紹介したい気はするけど……」


 私は予め決めていたことを考える。

 空は、いい時間。こんな時間にやることといえば一つ——。


「——ルマーニャレストランでディナーといこう!」


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― 新着の感想 ―
ふと、なんかルクレツィアちゃん…突然変異クラスの超優等生な大天使シルヴィアちゃんと雰囲気似てる?
……アレ? 庵奈のステータスの提示前にフォローに回ってからルクレツィアちゃんが動いたってことは、もしかしてその流れで9k組のレベル提示し損ねてる?
ケモ耳の三つ子ちゃん姉妹良いねぇ…
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