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きゅうけいさんは休憩したい!  作者: まさみティー
アフターストーリー
270/278

きゅうけいさんは蟻の巣初体験

久々更新!

アフターストーリーではあるものの、こっち思いついてる分はのんびり続けようと思います

 ダンジョンに入った瞬間、やっぱり例の場所移動の感覚がした。


「この違和感、なんとも変な感じ。一年ぐらい眠っていた気がする」


 ダンジョン内の地面にカエルが紛れ込んでいたので、潰さないよう着地する。


 ————メメタァ。


 ……魔物を倒しながら両生類に配慮するこの感覚どんなもんなんでしょうね。


 ダンジョンに半身だけ入れた状態で待機したりしてると変なことにならないだろうか。

 やっぱあまり考えないようにしよう。


「一人で会話相手がいなくても、喋ってしまうのが悩みもの。いや悩んでないから実況RTAとかやってるんですけどね。同接0人でもアーカイブは残るし、別にアーカイブが残らなくても喋り続けるよ」


 それはそれとして、12時間耐久配信していて常にコメント欄が動いている大手Vの人とか喉どうなってるんでしょうね。

 いやどうなってるも何も、大丈夫じゃないから時々お休みするんだろうけど。


「と、独り言を喋っているうちに、レーダーから何やら消える感覚」


 相も変わらずダンジョン内では一階層分しか見えない全体マップの魔法が、この蟻の巣にいる蟻モンスターを表示させている。


 正直言おう。

 めっっっっちゃ多い。


 そりゃまあ地面であったとしても蟻って沢山いるものだし、蟻の巣に蟻が沢山いるのは既定路線なんだけどね。


 で、問題なんだけど。


 この蟻さん、今リアルタイムでレーダーから物凄いスピードで消えていってます。

 これがゲームなら、別のプレイヤーが倒していると思うんだけどね。

 でもこの階層、人間とかは私だけ。まあ私は魔族だけど。


 じゃあ何でこんなに消えてるかというと、理由は一つしかない。


「私が入ったことで、一斉に地面から出ている?」


 その可能性が高い。

 結構神経鋭いというか、相手のレベルとか計れるようになってるってことだろうね。

 こっちとしちゃ困ったもんだ、一番対処が面倒だから。


 ——というのは昔の話。

 今はもう信頼できる仲間が沢山いるので問題ない。

 エッダちゃんはハチャメチャに目がいいし、上では庵奈が街の中にいる。

 多分出て行った蟻は向こうの方なので、平原から出没してるはず。

 今頃は矢の餌食である。


 庵奈がレーダー使えなかったのは意外……というよりも、この精度のレーダーを問題なく使えるのがゲーマー特性だとは思うのだけど、

 でも、悲鳴が聞こえたらすっ飛んでいけるので問題なし。


「後は私が、ここの魔物をふっとばせば万事オッケーですね」


 さて、あんまり悠長にしていたら、エッダちゃんの負担ばかり増えちゃいますね。

 ここからは私のRTAが開まります。


「————兆スピード!」








「……これで全部かな?」


 レーダーに映った全ての蟻の首を、思いっきり刎ねていく。

 時間が止まっているので、切り離された瞬間で空中静止している感じなんだけどね。


 その状態のまま、レーダーの表示が消滅している。見た目からは分かりにくいけど倒された証明だ。


 そのレーダー表記、全部消えた。

 周りには、まだ私の着地視点から離れようとしている蟻モンスターさんの姿。


「それでは————解除!」


 解除した瞬間、直立していた蟻モンスターの足が崩れ……てない!

 めっちゃ! めっちゃ動いている!


 うわあああ生理的に受け付けない! 遠くの空間で見なかったことにしよう!

 そういえば昆虫ってこういう生き物でしたね……。


 当たり前っちゃ当たり前だけど、魔王になってもGは苦手です。ステータスどうこうじゃない部分の弱点はどうしようもない。

 火の魔法にしとけばよかった。


 というわけで、魔物が一切いなかったぽっかり空いた空間で待機。


「……これで、大丈夫かな?」


 わしゃわしゃ動いている足も、筋肉の痙攣とかもこれで終わってると思う。

 というわけで、RTAの記録は0秒で1階層分を完全攻略でした。

 ご視聴ありがとうございました。


 え、チート行為? 悪い意味で改造チート

 私もそう思います。

 やっぱ最強改造プレイって面白い実況にはならないよね


「それはそれとして」


 場面転換の口癖を一人呟き、気持ちを切り換える。


「このダンジョン、当然蟻のモンスターが蟻の巣を作っているということは」


 蟻の女王様がいなければいけない。

 ところが、倒したのは働き蟻っぽいスコップハンマータイプと、軍隊蟻っぽい大きめマッチョタイプ。


「そんなのは有り得ない。必ずどこかに下への道がある」


 私は今、レーダーを使って魔物を倒した。

 それは当然、魔物のいた場所以外は行っていないということになる。


「あまり悠長にプレイしていられないし、ここからも————よっと」


 兆スピードさん発動。なんか時間停止能力を無限に使い放題しちゃって申し訳ない。

 これ能力じゃなくてただのステータスなんで、リスクも何もないんだよね。

 うーん、実に反則。


 さて、時間がいくらあっても時間をかけたらめんどくさい。

 ちゃちゃっとやってしまいましょう。


「軽く壁に触れて、確認しながら走っていこう」


 ダッシュダッシュ、壁ノック。もちろん軽くだよ。

 くぼみを発見、軽くジャンプ。


 地形的に怪しそうな()()()のするところを軽くノック。

 比喩だよ、勘みたいなもの。

 なんというか、ここすり抜けそうだなという場所とか、後はバグ起きそうだなみたいなにおいね。


 何故かこういうものが、いくつかのバグを見た結果、感覚的に分かるようになった。

 お仕事で使えすぎるので発揮してるけど、やっぱ変な能力ではあるんだよね。

 今のお仕事クビになったらマジで大した能力ないので必死にしがみついてます。

 一般の会社で会議とか入ったら多分私寝てるのでクビRTA始まっちゃう。


 ……なんてことを考えているうちに、土壁部分がスッと抜けた。


「ん?」


 この部分、てっきり隠したのかと思いきや……しっかり隠し扉タイプ。

 叩いたらスーッと消えた。出没したのは下向きの坂道。


 マップ上では何も表示されてないので、これは下の階層ってことだ。


「移動版マジックミラー号とでもいうのか、下から上へは自由に移動できたってことかな」


 ということは、だ。

 所謂縦型に伸びて横道が出来てるタイプの蟻の巣ではなく、思いっきり地下駐車場みたいにカッチリ一階層ずつ分かれているダンジョンタイプってこと。

 あんまり何階まであるかとか考えたくはないですね……。


「でも、ここには攻略サイト編集経験者がいるのであった。未攻略ダンジョンはむしろ歓迎」


 私はレーダーをもう一度張り直し、注意して下の階層へと降りた。

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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます!
一年間メメタァ! 24時間配信しようとして運営ストップかけられたりするし、きっとAIか5人いるんだ俺は詳しいんだw 思いついたら帰ってきてくれると読者はうれしい( ´∀`)
お帰りなさい!メタい!
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