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無能と追放された俺、実は全スキル所持の最強でした ~気づいてないけど周りが勝手に国を作ってくる~  作者: 南蛇井


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第78話 正体

「――本日」


重厚な声が、広間に響く。


王城。


謁見の間。


高い天井。


整列する騎士。


並ぶ貴族たち。


その中央に――


レインたちが立っていた。


「……」


カレンが小さく呟く。


「ほんとに来ちゃったわね」


「正式な場ですから」


リリアが静かに答える。


「……」


ミアは少しだけ緊張している。


「すごいです……」


「静かにしてなさい」


「はい……」


その時。


「――王、入場」


声が響く。


全員が、膝をつく。


「……」


レインも、周囲に合わせて軽く頭を下げる。


足音。


ゆっくりと進む影。


そして――


「面を上げよ」


王の声。


全員が顔を上げる。


「……」


王の視線が、レインたちに向く。


「そなたらが」


「例の者たちか」


「はい」


リリアが答える。


静かに。


だが。


迷いなく。


「……」


その瞬間。


空気が、変わる。


「……?」


カレンが、違和感を覚える。


「……リリア?」


リリアは、一歩前に出る。


そして――


「……」


静かに、膝をついた。


「……は?」


カレンの声が漏れる。


ミアも固まる。


「……え?」


周囲の騎士たちが、一斉に動く。


敬礼。


深く、頭を下げる。


「……」


ざわめき。


「……まさか」


「……いや」


「……」


王が、ゆっくりと口を開く。


「久しいな」


その言葉は――


明らかに、親しい者へのものだった。


「……」


リリアは顔を上げる。


「お久しぶりです」


そして。


静かに言った。


「陛下」


沈黙。


完全な。


「……は?」


カレンの声が、震える。


「……は?」


ミアも同じ反応。


「え……え?」


「……」


誰かが、呟く。


「……王女」


「……」


「……王女殿下」


その言葉が、広がる。


「……」


リリアは、静かに立ち上がる。


「改めまして」


「第一王女、リリア・アルセインです」


「……」


空気が、凍る。


「……」


カレンが、ゆっくりと振り向く。


「……は?」


レインを見る。


「……聞いてないんだけど」


「そうなんですね」


「そうなのよ!!」


ミアは完全に混乱している。


「え!?え!?え!?」


「王女ってなんですか!?」


「そのままの意味よ!」


「すごいです!?」


「今さらなのよ!!」


周囲の貴族たちも、ざわめいている。


「……あの娘が……?」


「……なぜ外に」


「……」


王は静かに見ていた。


そして。


「……なるほどな」


小さく呟く。


「報告の“中心人物”」


「それが、そなたか」


視線が、レインへ向く。


「はい」


変わらない。


「……」


王の目が、わずかに細まる。


「面白い」


その一言。


だが。


重い。

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