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1話


俺は現在、超絶完璧美少女の幼なじみと放課後一緒に帰るという激アツイベントを進行中だ。

終始無言で。



誰か助けてください。


Googleで調べたらでてくるだろうか。

虫眼鏡 スペース 超絶美少女の幼なじみと帰り道無言の時の対処法


バカか俺は。

陰キャ非モテ童貞の3コンボの16歳にこの仕打ちはあんまりだと思いませんか。

思いませんか、そうですか、はい。


陰キャ特有の早口独り言を心の中で済ませてから、そろそろ耐えきれなくなってきた無言空間に終止符を打つ。


格好つけた言い方だが、つまり普通に話しかけてみた。


「今日の数学の小テスト、どうだった?」


どうだったってなんだよ、俺。

なんかめっちゃ早口で言い放ってしまったし最悪だ。


「満点だった」


流石完璧美少女である。


「流石、高嶺の花だね」


そう、この超絶完璧美少女幼なじみである花円貴音(はなまるたかね)はまさに高嶺の花なのである。

いや、俺がくだらないダジャレを言ってるんじゃなくてね。

なんと彼女にはファンクラブまであって、そのファンクラブの名前こそが高嶺の花ファンクラブらしい。

創設者が名付けたとかなんだか。



俺は結構好きだけどね、その創設者のセンス。


実を言うと俺もそのファンクラブに入ろうとしたのだが、流石に親同士も仲のいい幼なじみがそんな事してたら気持ち悪いよな、と思い辞めた。


ファンクラブに入りたかった理由は貴音のことを尊敬しているからというのももちろんだが、友達を作りたかったのだ。



俺は友達どころか学校中から嫌われている。

貴音曰くそれは勘違いで、俺の精神的な問題らしいのだがどちらにせよ最悪だ。

本当は嫌われていなくて俺の精神的な問題なのだとしたら、精神に問題がある事が最悪だし、精神が正常だとしたらやはり嫌われている。


どちらにせよ最悪なのだから自分を信じてみることにしている。


貴音はそんな俺を哀れんでか、たまにこうやって一緒に帰ってくれる。

しかし学校中に嫌われることと超絶完璧美少女と定期的に一緒に帰れることは釣り合っているのだろうか。


しかも突然早口でつまらない話題を放り投げては結局広げることもできずに気まずくさせてしまう。

まあ気まずいと感じているのは俺だけかもしれないが。


なんだか途端に申し訳なくなり、


「ごめん」


と謝ってみたが、普通に無視された。


無視ですか、そうですよね、すみませんねこんな童貞と帰り道を共にさせてしまって。

童貞が伝染りますよねお嬢様。


(ふふふ、童貞は伝染らないわよ)


俺の脳内に生息している貴音(偽)が代わりに返事をしてくれる。

こんな気持ち悪い変態幼なじみで本当に申し訳なく思う。


気持ち悪い変態はこうやってどこにでも生息していて危ないので帰り道が一緒の時はいつも貴音を家まで送り届けている。


さも貴音の為のように言っているが、学校1のマドンナと一緒に帰れる時間を少しでも長く過ごしていたいから、が本音だ。


帰り際はやはりバイバイか?

それともじゃあね……なんだか馴れ馴れしいな

おやすみ、はどうだ?

いや、なんか気持ち悪いな


など考えながら貴音の家に着いてからもモゴモゴしていると、貴音が眉間に皺を寄せ訝しげにこちらを見ている。


や、やばい、キモイと思われた!

俺は逃げるように帰宅した。


帰宅途中ふと考える。

昔はもっと仲良かったはずなんだがな。


まあ一方は成績優秀、品行方正、超絶美少女の3コンボでもう一方は陰キャ非モテのクソ童貞なんだから釣り合わないのも当然か。


明日こそ高嶺の花ファンクラブに入会してみようかな



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