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お茶のお誘いは、お誘いであってお誘いでない

 朝ってちょー気持ち良い。空気のキレイさが違うよね。

 二人で宿を出るってだけでも気分上がっちゃうけど、フリルが仕事なのが残念。


 手をつないで朝の町を歩く。何気ないけど、幸せな時間。

 残念ながら熊の居眠り亭はギルドとそんなに離れてないのですぐに着いてしまう。

 むぅ。


「いってらっしゃい」

「うん、いってくる」



 そのまま市場の方に向かうけど朝から賑やかだね。

 朝は野菜や果物なんかを売ってる店が多いかな。

 市場で素敵な物に出会う為にはタイミングが大切なのだ。


 屋台で揚げ芋に蜂蜜をかけた物を買って頬張る。

 サツマイモみたいなのはたまにしかなくて、だいたいはジャガイモみたいなのだ。この芋は魔力を吸うらしくて痩せた土地でも栽培できるうえに魔力をかけると大きくなるらしい。

 知らんけど。

 ただ与えすぎたり魔力の多い土地だと魔物化するので注意が必要なんだって。

 今日も良い出会いはなかったよ。

 縫ったけど穴の空いたローブがもの悲しい。


 ギルドの前を通り過ぎて学園の方へ。

 学園近くになるとお金持ちも増えてくるのでちゃんとしたお店が並んでいて、上質な物を売るお店や本屋さんなんかもあったりする。

 この辺りの服飾屋さんの物は上質だけど耐久性がないし、あまり良い物を身に着けていたら危険が増えるので持ってるけど着てない。


 本屋に入って物色。本はだいたい中古品。全て手書きなのでお高いのだ。「本が無いなら作ればいい」と、なるほどの情熱は持ってないし、印刷ってどうやるんだろ?

 神話的な物や恋愛物なんかは日本と遜色ないので驚くよ。「オペラ座の怪物」「美女と魔獣」「恋するマーメイド」などなど。

 うーん、どこかで聞いた事がある様な? まぁ、面白いから良いんだけどさっ。

 フリルとステラも好きだからいくつか購入しとく。


 武器屋、防具屋、魔道具屋さんなんかも回って細かい物を購入して熊の居眠り亭にもどると、ネイさんから手紙を渡される。

 アレクシアからかと思ったけど差出人は「第三騎士団 副団長 ファシル・コルネアス・フィーネ」ルッツのお兄さんからだった。

 内容は、お茶のお誘い。

 行きたくはないけど無視はできない。ゲーム通りの性格なら、そこまで大事にはならないだろうけど、平民が貴族様を蔑ろにすると要らない反感を持つ人が出てくるから、お断りの手紙をしたためて騎士団詰め所に行く事にする。


 騎士団の詰め所は街の東側と西側の端っこ。

 東側が第一、第二騎士団、西側には第三、第四騎士団の建物がある。 

 今日は西側の詰め所。


 時間もあるから乗り合い馬車とか使わずに歩いていったら日暮れ前になってしまった。

 騎士団詰め所に向かう人は多くないし夕方だから余計に目立つ。

 門に立つ二人の視線が痛い。怪しいのもアレなのでとりあえずフードをとって近づいていく。


「こんにちは」

「これはお嬢さん。こんな時間にどうされましたか?」


 とても良い笑顔で丁寧だ。


「副団長のファシル様に手紙を渡していただきたく参りました」

「わかりました。どうぞこちらでお待ち下さい」


 門の中の待合室的な場所に通される。

 不用心な気もするが入る時に何か感じたのでボディチェックくらいはされてるかな?

 待ってる間にとお茶とクッキーをだされた。

 早く帰りたいんだけどなぁ(モグモグ)。なかなか悪くないけどやっぱりモサモサしてる(モグモグ)。

 さっ、帰ろっ。って、訳にもいかない。


 しばらくしてからルッツと同じ青い髪で眼鏡のイケメンが入ってきた。と、思ったら出ていった。

 えー、お断りして帰りたいんですけどぉ(モグモグ)。


 戻ってきた青髪さんの手にはクッキーのおかわりがある(モグモグ)。


作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/



挿絵(By みてみん)

カスタムキャストでイメージを作ってみました。

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