表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

63/182

……だから仕方ない

「好き」

「私も大好きです」


 タキナと想いを確かめ合っても不安は拭えない。

 むしろ大きくなる一方かもしれない。

 幸せなのに……。

 満たされてるのに……。


 無理矢理納得させてないか……?


 行為でごまかしてやしないか……? って。


 ………………



 いつまでもサボってばかりもいられない。

 学校へ行ってアレクシアとアイシャにベタベタされて、エレノアの小言に付き合い、実技講義を生徒兼教師として受け、姉様とお茶をして、姉様に甘える? 甘えさせる? 日常に戻る。 


 ただ……座学講義と予定がない時間は図書室に入り浸るようになる。

 アイシャが付いてこようとするけど、頬に口づけすると機嫌よく離れるのでまあ良しとしする。



「兄さまぁー、どの本がオススメですかぁ?」 

「先ずは、神話、歴史なんかはどうだ? 本は良い。 読めば読むだけ力になる。 後はそれをどう活かすかだがな」


「兄さまぁー。 おじゃまじゃないですかぁ?」

「妹が邪魔な訳が無い。 気にするな」


「兄さまぁー。 お昼にしましょー。 兄さまぁー……。 兄さまぁー……。 兄さまぁー……」


 兄様は素敵。

 元々、人気イラストレーターの作画で世界一の美形を作ったキャラなのだ、格好よくない訳が無い。

 図書室にいる姿は本を片手に、もの静かで凛としてて絵になる。


 だが、他の生徒が話しかけてもまったく相手にされず、呼び出すどころかラブレターを受け取る事もない。

 会いに行っても相手にされないと思ってた。

 ユフィーリアでなければ話す事もできなかったはず。


 

 兄様は優しい。

 本を読む邪魔をしなければ何も言わないし、何をしても怒る事はない。

 話し方は粗雑だけど飾ってなくて居心地がいい。

 ぶっちゃけもとからすごく好みなんだよ……。



 ふふふっ、甘えるぞぉー。

 甘えて甘えて甘えまくるぞぉー。


 ずっと本を読み漁って疲れたら兄様を部屋に連れて行ってベッドに転がし、枕にして横になる。

 心地よくてすぐ目が閉じてしまう。

 その私をシーズが枕にして転がるけど別に嫌じゃない。

 そしてシーズが時折兄様に蹴飛ばされるのは面白い。


「ケラケラケラケラ」

「お前、その笑い方は淑女としてどうなんだ?」

「兄さまの前だからいーのー」

「お前が良くても、パートナーや保護者の恥になる。 人前では慎め」


「兄さま好きー。 よしよししてぇー」

「兄さまぁー。なでなでしてぇー」


 兄様に抱きつくと眉間に皺を作りながらも頭をガシガシしてくれる。

 もう少し優しくしてくれても良いと思うけど嫌じゃない。


 最推しアイドルが一緒にいてくれるってヤバい。

 ボクの心の隙間を埋めるのは黒いサラリーマンじゃなくて兄様だっ。


 私は兄様が好きだ。

 出会う前から好きだったんだから仕方がない……。


 

作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ