恩返し
読もうとしていただきありがとうございます。
本編とうぞ
なんともまぁ胸糞悪い人生の始まりから…こんな良い人達に拾ってもらえて…身体が十分に動かせるようになってきた。
命がけのところを救ってくれた恩を返すべく、俺はとにかくお手伝いをすることにした。どうやらレイラ達家族は宿の店主かつ、農作物も育てているのだそう。
おっと、レイラのお母さんがいたいた。さっそく…!
『なにか手伝えることはありませんか!』
ラフィ「あらあら、無理しなくても大丈夫よ!まだ寝てなさい!」
『でも…』
ラフィ「まだ傷治ってないでしょう?」
『治りました!!お手伝いできます!!』
ラフィ「まぁ〜…本当にいい子ねぇ〜…何処かの言わないとやってくれない誰かさんとは大違いねぇ!いい子だわぁ〜!!」
レイラ「なによ!悪かったわね!!」
と、レイラが睨見つけてくる
『あはは…』
(あれ、結局なんかはぐらかされて終わったんだけど…?)
今度は父、グレイの所へ。
店の裏の方の畑で作物を育てている最中。
その畑には現世とは全く知らない物ばかり。
リンゴのような形をしたものや、じゃがいもみたいなものが成っている植物もある。ドラゴンフルーツらしき物があったり…
(脳バグるわぁ〜)
そう思いつつもグレイに近寄り
『なにかお手伝いできることはありませんか』
と聞いた。
そうしたら無言で畑から出されてしまった。
ふと顔を見ると鬼の形相で見下ろしており、若干泣きそうになる。
グレイ「ッ…!休んでろッ…!」
瞳に大量の涙を含んでいた
泣くのを我慢しているからこんな顔に…仕方なく部屋で大人しく…
するはずもなく。店の中、家中をこっそり探検することに。レイラ達家族は全員ちょうど働いていて手が離せない状態。
(今なら!!)
と足を動かし、周りを探索する。
とくに面白いものは無かったが、本棚に、いくつか本が置いてあり、その中にこの世界の歴史について、地図ともに記載されている本を見つける。そしてその奥に隠してあるように魔導書も見つけた。恐らく魔導書は禁書なんだろうなと察しがついた。
まずは歴史から読み始める。
ざっとまとめると
この世界には魔族、エルフ(+ハイエルフ、ダークエルフ)、ドワーフ、獣人、精霊、魔獣、人間。に分かれているそうだ。それぞれの種族で国を作り、現在戦争は停止中で平穏な日々が続いている。そう、"停止中"なのだ。あくまでこれは一時的な平和であり、長くは続かないだろう。俺たちが襲われた村は獣人国に近く、そこの兵士が…いや、獣人軍がその村に攻めてきたため、兵を送ったと報告を改変し、本当に襲ったのはある貴族の息子が勝手に兵を送りこみ、村人が指示に従わなかったため、虐殺した。俺はそう考察した。
(明らか人だったしなぁ〜兵士がつけていた紋章…歴史的に悪名高い悪徳貴族の代表例みたいなところの紋章だったし…今俺が生き残っている時点で事実はいつか明るみに出るかもね…いや…もみ消してくるかなぁ…)
考えても仕方がないと本を閉じ、ものと場所に戻す。魔導書だけこっそり抱え、自室に戻る。うまく布団で隠しながら、足音に耳を澄まし、すぐ隠せるよう心がけながら、ドキドキと高鳴る胸を抑え、魔導書を開く…
最後まで読んでいただきありがとうございます。




