四国旅行 5
カッパ退治が終わった後は屋形船で、のんびりとした時間を過ごしました。
船頭さんが気を利かせてくれて、60分だけのところを180分ほどのんびりと過ごさせてくれました。
どうしてもダンジョンや魔物が全国に存在しているので、遭遇してしまうのは仕方ありませんが、景色や観光地が失われていくようで悲しくなりますね。
「この後は、高知県のひらめ市場に行こうと思っています」
「ひらめ市場ですか、昔は24時間開いてたそうです」
「そうなんですね。今は10時〜23時までの営業に変わられたようですね」
「そうなんですね。私の知り合いは、地元の親父さんやオバさんなどが朝から酔っ払ってて、うらやまけしからん状態だったと言われていました」
私もカオリさんもお酒は大好きです。
冒険者になって酔うことが切り替えることができるようになったので、酔いたい時はなるべくお酒を楽しむようにしています。
「なんでも深夜の仕事の方も朝方フラッと寄って気持ちよくいただけるそうです。藁を使って炙るかつおのたたきは絶品なので、ずっと行きたいと思っていました」
「高知と言えば、カツオのたたきですよね?」
「そうですね。あおさのりも美味しいそうです」
私たちは美味しいご飯の話をしながら、ひらめ市場に向かいました。
市場の中は美味しいそうなお店が七十店舗ほどが入られています。
「とても賑やかですね」
「はい。どの店もいっぱいです」
本日は食べ歩きも考えていたので、入れるお店を一軒一軒周ります。
「おみゃーら店探してにゃ〜?」
「えっ? はい。そうなんですよ」
「ここさつかーさい!」
カツオのたたきで一杯飲んでいたオジサマたちが隣の席に移動して、私たちに席を譲ってくれました。
お隣も知り合いだった様子で、四人で楽しそうに飲み始められたので、気にしなくていいと言われました。
「人の心が暖かいですね」
「はい。それでは早速いただきましょう」
私たちはカツオのたたきを十人前。
ビールを五杯にお酒十杯。
カツオのタタキは、
やいろ亭さんで十人前を塩で。
明神丸さんで塩十人前とタレ十人前。
鰹ハランボの藁焼も十人前
四万十海苔の天ぷら十個
カニクリームコロッケ十個
餃子三十人前。
他にも乾物や練り物を両親と絆ギルド、それにユイさんとカリンに送っておきました。百万ほどを使ったところで、ミズモチさんも満足されたようなので、あおさのお味噌汁をいただいて締めました。
高知はどこも人情的で、人の優しさに触れる街がとても素敵な印象でした。
ホテルで一晩泊まった私たちは徳島に向かいます。
同じ四国といってもやっぱり広いですね。
徳島駅を目指していくのに四時間ほどかかります。
私たちは十時にホテルを出て、高知駅を出発しました。
特急南風14号に乗って、まずは一時間三十分ほど電車に揺られます。
乗り換えをして、高松琴平電気鉄道琴平線 普通に乗って香川から徳島に向かいます。
そこからさらに乗り換えてうずしお23号に乗れば残り一時間で徳島駅に到着です。
「電車移動にも慣れてきましたね」
「はい。景色を眺めながらゆったりとした時間を過ごせています」
ミズモチさんは各駅で購入した駅弁を食べており、私はそれを眺めながら、景色を見ています。
移動が多くなったからか、最近はカオリさんは駅で購入した本を読むことが増えています。
駅って結構本が売っているんですね。
ミステリーから流行りの本まで多くの本が置いてありました。
私は雑誌や新聞ぐらいしか見ていませんでした。
「今回の本はいかがですか?」
「う〜ん、面白かったですよ。本って好みがあると思うんです。絶対にこれが面白いってものもあるとは思いますが、雰囲気が好きだったり、文章が好きだったらりすると思うんです」
「それはそうですね」
「はい。ですから、私はこの話を面白いと思いました。けど、どうかなって考えてしまって」
「カオリさんが面白いと思ったのならそれでいいと思います。あまり深く考える必要はないと思いますよ。私はカオリさんが面白いと思った感性をいいなぁ〜と思ので」
私だって好みがあります。
ゲームだって、格闘ゲームや育成ゲームが好きでした。
RPGも好きではありますが、社会人になってできる時間がなくなるとゲーム自体をやらなくなって、今では最新ゲームに指が追いつきません。
「私が面白いって思うった感性ですか? ふふ、なんだかその言い方が好きです」
「そうですか? う〜ん、育ってきた環境や興味を持つことって人それぞれだと思うので、それを知っていくことも楽しいことの一つだと思うので」
「そうですね。私もヒデオさんの好みをもっと知りたいです」
最近の私は、ミズモチさんとカオリさん、それにお酒でしょうか? 他に趣味を持った方がいいかもしれませんね。
ダンジョン攻略が仕事であり趣味になりつつあります。
「色々とお互いのことを知るためにもたくさん話をしましょう」
「はい!」
私はカオリさんに聞いてもらってばかりなので、カオリさんの話を聞きたいと思います。
景色を眺めながら、カオリさんの話に耳を傾ける時間は尊いですね。
ミズモチさんは、窓際で寝ておられます。




