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《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


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四国旅行 4

 昨日は旅行先なのにホテルでのんびりするという豪快な時間の使い方をしてやりました。


 ですから、本日は観光を満喫してやりますよ。


「昨日の間に予約したので今日は貸切です」

「カオリさん。いつもありがとうございます」


 高知県と言えば、やっぱり四万十川ですね。

 日本最大級の川を屋形船に乗って、遊覧してもらえるのです。


 しかも、貸切にあたって屋形船の中で食事をとれるということで、懐石料理は満席分お願いしました。

 ミズモチさんが、満腹になる量ではありませんが、おやつとしてはちょうどいいです。


「凄く心地よい風ですね」

「この辺は全てが紅葉になっているんですね」


 川沿いは日当たりが良くて、だけど川の影響で冷たい風が通るため、山は紅く染まるのが早くなっているのかもしれませんね。


 今まで見たどこよりも美しく鮮やかな色が一面を埋め尽くしています。


「お客さん、すまんが。ここからは魔物が出ようから、しょう進めん。引き返させてもらう」

「そうなんですね。すいませんが私たちは冒険者で、もしよろしければ退治しましょうか?」

「えっ? ええがか? 川の魔物でなかなか冒険者でも手に負えんゆうちょった」


 水のある場所はミズモチさんの有利な地形です。


「カオリさん少し行ってきますので、こちらでお待ちいただけますか?」

「私もと言いたいですが、川なので、ミズモチさんに乗って戦うのですよね?」

「そうです。ですから、なるべく早く済ませてきます」

「はい! ですが、危険だと思ったら帰ってきてくださいね」

「わかりました。ミズモチさん、お願いします」


 懐石弁当を食べていたミズモチさんに声をかけると、四万十川の水の上へと飛び出しました。

 ミズモチさんが一人が乗れるぐらいの大きくなってくださいました。


「失礼します」


 私はミズモチさんに乗り込んで、四万十川を走り抜けます。


「ミズモチさん、敵の気配です」


 危機察知さんが報告してくれた色はオレンジでした。

 どうやら私たちでも戦うことができそうな相手なので安心しました。


「きます!」


 川の中から出てきたのは、緑色の体に頭にお皿を乗せたカッパです。


「えっ? かっぱ!」

「ガパパパパ!」

「カッパってそうやって鳴くんですね」


 今までも鬼が出たことがあるので、妖怪の類が出てもおかしくはないのですが、こうして日本で有名なカッパさんと遭遇すると、ちょっと嬉しくなってしまうのは不思議な感覚ですね。


「ただ、大きいですね」


 川から上がったとは思えないほど、カッパは大きくて三メートルはありそうな身長と筋骨隆々な体をされております。


「ガパパパ!」


 カッパさんはいきなり私たちに向かって、突進をしてきました。

 私は白金さんで、カッパを受け流して払い除けます。


「ぐぐぐぐ」

「一撃で倒せないとは、丈夫な体をされていますね」


 川の中で四股を踏むカッパさん。

 お相撲さんのような前屈みになって構えをとります。

 先ほどよりも早い動きで、突進を開始しました。


「なるほど、お相撲さんのような闘い方をされるのですね!」


 私はミズモチさんに足場となっていただき踏ん張れるようにお願いしました。

 肉体強化をして、カッパを受け止めました。


 力はカッパが強いです。

 

 ですが、これまで様々な武術を学んできた私は上手く力を受け流す方法を心得ています。


 さらにミズモチさんが倒れないように足を固定してくれているので、反則ではありますがカッパを投げ飛ばしました。


 カッパはどこか満足そうな顔をして、自ら魔石へと変化されました。


「ダメージらしいダメージを負っていないと思いましたが、どうやらお相撲さんのように戦うのが好きなんですね。負けを認めてくれたようです」


 それから一匹、一匹と現れるカッパの相手をしながら、先へと進んでいきます。

 すると十メートルはありそうな巨大なカッパが現れました。


「ガパパパッパーーー!!!」


 威圧を含んだ叫び声に、鼓膜が破れてしまいそうでしたが耐えることができました。

 流石にお相撲をして受け止めることは難しいです。


 ですから、私は少し小細工をすることにしました。


「私は小さくて弱い。武器を使わせていただきます!」


 叫んでいたカッパはバカにするような顔をしました。

 ですが、どうやら声をかけたことで認めてくれたようです。

 

 鬼切丸さんを取り出して構えます。


「いざ!」

「ガパッ!」


 我々は同時に動きました。


 ミズモチさんが飛び上がって、十メートルのカッパを飛び越えて、私は鬼切丸さんでカッパの皿を叩き割ります。


 皿の周りにある髪の毛を一緒に刈っておいてあげたので、すっきりとした気持ちで死ねますね。


「ガパー!!!」


 皿が割れて、鬼切丸で痛みを発したカッパは四万十川に倒れて行ってそのまま魔石に変化されました。


 魔石の横にキラキラとした光る玉が落ちていたので、ふとカッパの伝説を思い出します。


「尻子玉というやつでしょうか?」


 人の魂とも言われていますが、どのような効能があるのかカリンさんに鑑定をお願いしたいですね。東京に帰る機会があれば、お願いしましょう。


「カオリさん!」

「お帰りなさい!」


 私はカッパを討伐したことを伝えて冒険者ギルドへダンジョンの消滅をお願いしました。


 尻子玉の鑑定もお願いしたかったですが、ダンジョンを消滅させる部隊に鑑定の方がいなかったので、また今度になりました。 

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― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 屈強な鬼がいるんだから、河童が居ても不思議じゃないかぁ…。やはりきゅうりが好きだったりするんですかね? 相撲で勝ったり、きゅうりを沢山あげたりしたら尻子玉(仮)とは別のアイテムを…
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