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《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


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弘前冒険者ギルド

 朝、目が覚めて家ではないことに一瞬戸惑いました。

 自分が、青森に来ていることを忘れるほど昨日は美味しいお酒を飲みました。

 毒耐性があるので、二日酔いはないのですが気持ちよく楽しめました。


「ふぅ、おはようございます。ミズモチさん」


 ミズモチさんはいつものダンボールがないので、本日は狭い場所を探してゴミ箱に入っておられます。


「ゴミ箱にミズモチさんがみっちりですね」


 ツンツンするとプルプルしております。


 私は朝の準備をして、ニット帽にメガネをつけていつもよりも簡易な変装をしています。青森は東京よりも少しだけ肌寒いので蒸れることなくいいですね。

 

 装備の一式はミズモチさんに持ってもらっていますので荷物もカバンだけでありがたいです。


「先に冒険者ギルドに向かってもいいですか?」

「ヒデヴュ〜!」


 ミズモチさんは、上着のポケット入ってくれています。

 弘前の冒険者ギルドは、古い洋館かと思えば由緒正しいお屋敷風の建物でした。


「すいません。こちらが冒険ギルドでいいですか?」

「はい。そうですよ。依頼ですか? 何かお困りごとですか?」


 純粋そうな女性が優しく問いかけてくれます。

 弘前の冒険者ギルドはとてもいいですね。

 駅前から美しく、全ての対応が良いです。


 もう、ここに住みたくなりますね。


「いえ、場所の確認をしたくて。それと、鬼屋敷ダンジョンに挑戦したいので買取はやってますか?」

「えっ!!!」


 私の発言に、受付のお姉さんが驚いた声を出す。

 周りにいた人たちも驚いた顔をしてこちらを見ている。


「あっ、あの鬼屋敷はAランクで、普通の冒険者様ではお通しすることが禁止されているんです。昔newtubaさんが、勝手に心霊スポットにして大勢亡くなっていまして」

「そうなんですか、でも大丈夫ですよ」


 私は冒険者アプリを起動して、自分のランクを見せる。


「えっ! Aランク冒険者さん?!」


 なんでしょうか、アプリの画面を見せるだけですが印籠を見せているような気がします。辺りで聞き耳を立てていた冒険者たちもどよめきが起きる。

 どうやら、Aランク冒険者は珍しいようで、騒ぎになってしまっている。


「あっ、あの。奥へ来ていただけますか?」

「えっ?」

「お願いします」

「わっ、わかりました」


 私は案内されるがままに弘前の冒険者ギルドに入っていくと、毛皮のベストを羽織った老人が火鉢に当たっておられました。

 まだ、そこまで寒くはないので、なんとも不思議な光景です。


「なんじゃ? 京子」

「ギルドマスター! Aランク冒険者様が来てくださいました!」

「なっ! わいは! どんだば!」

「本当です!」

「どさ?」

「鬼屋敷へ」

「ホンマけ?」

「本当です」


 えっ? え〜と、何を話されているのか全くわかりません。

 多分、受付の京子さん? が説明をしてくれているようです。


「Aランク冒険者様よう来てくださった」

「あっ、はい!」

「まぁまぁ座って、イチゴ煮でも食わんね」


 いきなりお吸い物を差し出されました。


「ギルドマスターのおもてなし方なんです。よかったらお召し上がりください。味は保証します」


 受付の京子さんにも勧められてしまったので、私は蓋を開けると、生ウニ、アワビ、青じそ、ねぎ、などが入った豪華なお吸い物でした。


「わいは、アーウォッホン! 私は冒険者ギルドマスターをしとる、八戸という者じゃ。ずっと他の県にAランク冒険者の助力要請を出しとったが、なかなか来てくれんで困っとったから助かる」


 ギルドマスターさんは、方言を極力控えめにしてくれて話してくれました。

 私は自分は帽子を脱いでいなかったことを思い出して、帽子をとって改めて挨拶をしました。


「東京でビーストテイマーをしております。Aランク冒険者の阿部秀雄と申します。相棒はスライムのミズモチさんです」


 私のポケットから、ミズモチさんが飛び出してテーブルに乗る。


「おお! 迫力あるお方だな! んだ、スライムのビーストテイマー? それは強いのか?」

「どうでしょうか? 一応はドラゴンを倒して、Aランク認定を受けました」

「なっ! ドラゴン!」

「ヒェッ!」


 ギルドマスターだけでなく、京子さんまで悲鳴をあげておられます。

 イチゴ煮はミズモチさんが気になったようで、美味しそうに食べられています。


「色々、あるのじゃろうな。とにかく、来てくれたことは感謝する。こちらでAランクのダンジョンは大事でな。いつ、ダンジョンブレイクするのか不安だったんだ。とにかく討伐を依頼したい」

「えっと、鬼屋敷ダンジョンでいいんですよね?」

「そうじゃ! ここから離れておると言っても何が起こるのかわからん。頼めるかね?」

「もちろんです。そのために来ましたので」

「うむ。感謝する」


 依頼を出されていたかどうかは知りませんでしたが、ここは話をややこしくしてもいけませんからね。

 喜んでもらっているところに水を差さないようにしましょう。


「これが報酬で、これが依頼内容だ」


 京子さんがアプリに送ってくれた内容を見て、驚いてしまいます。

 鬼屋敷ダンジョンの閉鎖。


 完了報酬


 5億円。


 ええっと、Aランクダンジョンってどれだけ危険な場所なんでしょうか?

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