表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

316/408

剣術指南 4

 剣術指南をしてくれる平三郎師匠が私の前に立ちました。


「剣術において、基本の斬り方は四つの呼び方をするのじゃ。君が素振りしていた正面に立ち持ち上げて、振り上げて切り落とす使い方を真向斬り《まっこうぎり》という」


 私の頭から腹までを斬り落とされるような幻覚を覚える。

 それはスッと淀みのない美しさがある。


「うわっ!」

「うむ。次は袈裟斬り《けさぎり》と言って、斜めに切り下ろす」


 今度は右肩から胸を通り、お腹まで斬り裂かれたような感覚を覚えました。

 体がズレ落ちます。


「ふぅ!」

「次は一文字斬り《いちもんじぎり》じゃ!」


 今度はお腹を真横に一字が書かれるように斬られました。


「最後じゃな。突き」


 喉の目の前で剣が止まりました。


「以上の四つの呼び方を刀を使う上で剣術の使い方になる」


 他にも


 逆袈裟斬り《ぎゃくけさぎり》右脇から左肩へ切り上げ。

 左袈裟斬り《ひだりけさぎり》右肩から左脇へ切り下げ。

 左一文字斬り《ひだりいちもんじぎり》左から真っ直ぐ横に刃を入れる斬る。

 左逆袈裟斬り《ひだりぎゃくけさぎり》左脇から右肩へ切り上げ。


 四つの切り方を指導されました。

 

 八つの斬り方があるそうです。


「どんな流派であろうと今の八つの斬り口を理解しておいてほしい」

「はい!」

「そして、剣術は心じゃ。《平常心をもって一切の事をなす人、これを名人というなり。》いくら剣捌きを磨こうとも、心が乱れている際には、刀は切ることはできぬ。そのため禅を学び、心を平常に保ち。狂うことなく刀を振るうことが大切なんじゃよ」


 平三郎さんの言葉はとても心に響くように感じます。


「平常心をもって一切の事をなす人、これを名人というなり。わかりました。余計なことは考えず指導に従い剣術を学びます」

「うむ。技や小手先の駆け引きなどは、後々に覚えてもらえればええ。まずは、歪みのない剣術の型を覚えてもらう。初めの少しのゆがみが、あとには大きくゆがむものになるんじゃ。我流派の活人剣は、剣を知り、剣で害なす物を打ち砕く。魔物やダンジョンといった乱れた世で、人を活かすための道具とし欲しいのじゃ」


 素晴らしい志だと思います。


「はい!」


 私は素振りとしていた真っ向斬り以外の、袈裟斬り、一文字斬り、突きの四つを基本の方として正しい体の使い方を教えていただきました。


「それぞれの斬り方を1000日間毎日続けなされ」

「1000日ですか?!

「うむ。千日の稽古をもって鍛となし、万日の稽古をもって錬となす。阿部君は冒険者じゃからもっと早く到達できるかもしれぬが、斬る経験を積まぬ者が到達できる時間ということじゃ」


 剣術の道は長いのですね。


「押忍!」


 私は平三郎さんの教えに従って、それぞれの素振りを毎日1000日続ける約束をして道場を後にしました。

 例え話かもしれませんが、何か進展があるまでは素振りが大事な気はします。


「千里の道も一歩からですね」

「ヴュ〜!」


 杖に続いて剣術も学ばなければいけませんね。


「というわけで、Bランクぐらいで丁度良いダンジョンはないでしょうか?」

「なるほど。その前に前回のカンガルーのボスは相当強かったみたいですみません」

「いえいえ、調査も兼ねてのことだったので仕方ないと思います」


 私は先ほど魔石を提出してSランクの魔物という確約をいただきました。

 やっぱり白カンガルーさんは強かったですからね。

 それと、白カンガルーがボクサーシューズをドロップしたので、それも鑑定していただきました。


「Sランクの魔石はオークション行きだね。多分、最低でもこの間の我王髑髏と同等に思っていてもらえるといいかな。それとこのボクサーシューズは速度アップの効果付与があるから。自分で使った方がいいかも。売れば1000万くらいだと思うよ」


 カリンさんに言われた通りボクサーシューズは自分で使うことにしました。

 白カンガルーさんの速度に私は全くついていけませんでした。

 

 ミズモチさんがいなければ倒すことはできませんでした。

 ミズモチさんには感謝しても仕切れません。


 カリンさんの鑑定が終わって、ユイさんにBランクのダンジョンを紹介してもらいます。


「いつもありがとうございます。それで、Bランクでしたね。丁度良いところがあります」


 そういって差し出されたのはマンティスダンジョンと書かれていました。


「マンティス? えっと、カマキリってことでしょうか?」

「はい。巨大カマキリが発生していて、両手に持つ鎌で大量に襲ってくるのです。剣術の稽古でBランクと言われて思いついたのですが、いかがでしょうか?」

「なるほど、互いに斬るための武器ということです。ありがとうございます。とりあえずいってみます」

「はい。Bランクではありますが、Aランクに近いので十分に注意してくださいね」

「はい! ありがとうございます」

 

 私はユイさんに勧められた場所へと向かいました。

 鬱蒼とした山の入り口で、森になっている場所はマンティスダンジョンになっているそうです。


 丁度一匹のカマキリが現れました。

 全長二メートルを超えるカマキリは迫力満点ですね。


「ミズモチさん。ここは私の稽古をさせてください。魔力の補充と、何かあったらお願いします」

《は〜い! 任せて〜!》


 私は鬼切丸を構え、鎧とボクサーシューズを装備して新しい装備と共にマンティスの前に立ちました。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ