あいつらヒマなのか!?〜エドワード
ジュリエティーヌの【選定の儀】を終えて、自分の書斎でひと息ついていた。
リーゼロッテがジュリエティーヌを懐妊した時に、もたらされた神託の通り、ジュリエティーヌの魔力は規格外だったな。
まさか3歳で100,000もあるとは…。
成長するにつれ、増えていくのが普通だからな。
アルバートは、【選定の儀】の時は1,200だったな。
イグナートは800だったか…。
そう比べるものでもないが、比べてみるとジュリエティーヌは段違いの魔力量だ。
大人の俺やリーゼロッテよりも遥かに多いのだから…。
だから、早々にこれが届いたと言うことか。
俺の手には、まだ読んでいない封書がある。
読みたくないのだが…。
どうしたもんかと悩んでいたら、リーゼロッテに声をかけられた。
「エドワード?どうかしたの?」
あれ?いつの間に書斎に来ていたんだ?
えっ?何回もノックしてたのか、すまん。
「いや、これが届いていて読みたくないな、と…」
リーゼロッテが俺の手の中の封書を覗き込む。
「…いつ届いたの?」
「さっきディノーに渡された」
リーゼロッテは黙って、封書から中の手紙を取り出して渡してきた。
ディノーが確認しているからすでに開けられてはいるからな…。
その上でここに回ってきていると言うことは、正当な封書ということだ。
しかたない…。
リーゼロッテから手紙を受け取り、開く。
はぁぁぁぁ…。
デカいため息も出るってもんだ。
「なんて?」
要約すると、明日ジュリエティーヌを連れて10時に城に来いとのことだ。
そんなことが貴族風に面倒臭い感じで書かれている。
今日の明日って、あいつらヒマなのか?
それとも元々予定を入れていたのか?
油断ならんな。
「ジュリエティーヌを連れてってことは、神殿からジュリエティーヌのステータスが伝わったってことよね」
「それ以外にないだろうな」
あの神官、早々に王城に報告しやがったのか。
王家と神殿は、一枚岩ではないが不仲でもない。
ちょうど良い距離感で、共存共栄している。
だから、【選定の儀】で発覚した、特殊なステータスの持ち主は、王家にも筒抜けになることが多い。
優秀な人材は、国で確保したいのが本音だろうからな。
【治癒】スキルなどを持っていると神殿に勧誘される。
【聖属性】や【光属性】持ちも対象になる。
アルバートとイグナートは、【選定の儀】の時には取得してなかったから、知られてはいないのが救いだったな。
「明日、ジュリエティーヌを連れて王城に行かなければならなくなったわけだが」
「そうね…」
こちらの都合などお構いなしだからな。
「実行に移す良い機会かもしれないな」
「そうね、もういいわよね?」
ジュリエティーヌが生まれた時に、魔力で部屋を破壊したことで、神託に信憑性が生まれてしまったからな。
王家から第一王子の婚約者にと打診があった。
何度も断ったんだがな。
結局強引に押し切られてしまったんだよな。
そして、今日の【選定の儀】でのジュリエティーヌのステータスだ。
確かにジュリエティーヌの魔力量は膨大だ。
だが、それだけだ。
それだけのために、あの甘ったれのクソ王子にジュリエティーヌを嫁がせる?
答えはノーだ。
「アイツら、王家に嫁ぐのは誉れだと言い切るようなヤツらだからな」
「何度、婚約解消をお願いしても取り合ってもらえませんでしたわね」
ジュリエティーヌが生まれた時に産声すらあげなかったこと、3歳になった今も話さないこと。
普通に考えればこれだけで婚約解消案件のはずだ。
話せない王子妃など不要だろう?
なのにアイツらは、面白くない冗談だぞと本気にしない。
ならば向こうに非がある婚約解消にしようじゃないか。
「婚約解消とあの件も同時に進めることにしようか」
「えぇ!そうしましょう!」
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トーヤのテンションがあがります(笑)
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