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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンが居る世界
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2話 この子誰の子元気な子.3



  そんなこんなで今は杭打ちの真っ最中ですよっと! 力の限りっ! 力は無いけど! 早くミルンと遊びたいっ!!


「ふぃー結構進んだな。先はまだ長いけど」


 親方に怒られてからもう夢中で打ってます。

 杭をミルンの毛の仇と思いながら打ってますよだってミルンと遊べて無いものっ!! 俺のせいだっ!! けどね。


 遠くを見ると、結構見えるもんだな石壁。

 伝えた高さ遥かに超えてないか? まあデカくて頑丈なら安心だし許容範囲内だな。


 石材はあるそうだし、補充はまだ先でいけそうだ。

 

 家も小さいけど、屋敷の浄化槽から管を伸ばして繋げたおかげでトイレが水洗、お風呂も完備の地球使用ですね素晴らしい。既に出来上がった小屋から入居が始まって、村長がその入居の順番を決めるのに四苦八苦してるそうだが、サポートに影さんとドゥシャさんが付いているので大丈夫だろう。


 冒険者ギルドも小さい商店も急ピッチで建築中で、ネリアニスさんのフォローにリスタとアジュが付いているらしい。


 役割分担、適材適所かぁ…俺は杭打ちですね。

 休憩がてら石壁に登ってみようかな、結構な高さだし、村…もう町が見渡せるかもワクワク。


 ゆっくりと、ゆっくりと石壁に歩いて行くにつれてその大きさが良く分かるというかうん、俺、七から十メートルぐらいって言ったのに何で二十メートルぐらいになってるの? しかも結構な距離まで出来てるし。


 おい親方、これどう言う事なの? なんでここまで大きくしたの? えっ? 石材が贅沢に使えて報酬も良いからサービスしちゃった?


「なら仕方ない…のか?」


 まあ良いだろう。

 これどこから登るんだ? 成程、内側に階段まで設置してますかもう城壁だよねこれ。

 王都の城壁を必死で駆けながら逃げてた事を懐かしく感じながら階段を上がり、そこから見える景色は…デカい穴に水が溜まってもう湖になっちゃったね。


「町の完成まではまだまだ先だなぁ」


 仕事が終わらないって事だよね。

 うん、逃げ出したいけど異世界に逃げる場所何て無いよ! どうにかゆっくり過ごせないものだろうか。


 ここからならケモ耳っ子達が遊んでいる姿が見えるな。あれは、移住してきたケモ耳っ子達か? 何かやたら立派な角を二本生やした幼女が襲いかかってる…んっ? 喧嘩か? …いや。


 襲われてるじゃんケモ耳っ子達!?


            ※

 

 急いで階段を飛び降りるように駆け、ステータスをフルに活用して短距離走だおらぁああああああああああああ前より少し速くなってないかなぁあああああああああああ!!


 いた!! 何か涎垂らして襲ってるぞやめなさぁあああああいい止まれないぃいいいいいいいいいどりゃあああああああ!!


 ケモ耳っ子達に襲い掛からんとする角っ子幼女の二本の角を掴み、勢いそのままに膝蹴りを顔面にお見舞いし角っ子幼女が数メートル滑空後、後方に空いているもはや湖となった穴にホールイン!! 

 

 良し勢いを殺せたぞ。

 膝蹴りかました瞬間、のじゃ!? って聞こえたけど何なのあの子、見た事が無い。


「大丈夫だったかケモ耳っ子達?」


 あれ? 何か俺睨まれてる?

 何で、危ないところだったのに。


「まおーさま」


 何だ猫耳と虎耳の幼女よ。


「なんであの子けったの? まものごっこしてたのに!」


 えっ…遊んでただけなの? 襲われて無い?

 うぅっケモ耳っ子達の視線が痛い。

 じゃあさっきの角っ子っ、やばい!!

 

 助ける為走って穴の中に飛び込もうとしたらゆっくりと這い上がって来たぞ!?


「痛いのぢゃっ…我、何かしたかのぅ」


 大丈夫か!? 悪かった、俺の勘違いで蹴ってしまったんだ怪我とか無いか? 痛い所は無いのか?


「お主が我を蹴ったのか! 折角新鮮なお肉を食べれると思っておったのにぢゃましおって!」


 何て…今何て言った…新鮮なお肉? 

 どこに新鮮なお肉があるんだい角っ子よ?


「そこに立っておるのぢゃ! 若くて美味しそうな匂いをしておるでは無いか! 早く喰わせろなのぢゃ!!」


 ん? んーんっ? 

 とりあえず危険な幼女かな? 幾ら角っ子とは言えケモ耳っ子達を襲うならちょっと叱りつけてみるか。


 威圧さんカモーンヌ!!

 あとは、魔法だけど…村消し飛ばしてから使ってないんだよなぁ、不安だけど発動準備をしっかりすれば大丈夫な筈!


「なっ、なんなのぢゃこれわ!? おっ、お主は魔王なのかや!?」


 怯えてるね、魔王じゃ無いけど魔王だよ今はね。

 さて、君はどこの子かな? 移住希望者の中に君みたいな角っ子幼女は居なかったと記憶しているけど俺全員のケモ耳っ子達を把握しているしねふふふふふ。


「ふふんっ、我の事を知らぬとは今の魔王は阿呆なのぢゃ」


 脚震えながら言う台詞じゃないよな。

 それで、お名前は? 何処から来た?

 何者だ…お前。


「ひぃっ恐いのぢゃそんなに睨むで無いわ! 今は力が出ぬ故逃げるのぢゃ!!」


 さらばぢゃっと言って湖に飛び込む角っ子幼女…流石に水中には追いかけられないな。とりあえず魔法撃っとくか? 嫌、どれ程の威力になるか分からんしケモ耳っ子達居るし止めとくかな。


自重したよ誰が褒めて?

 

「まおーさま、さっきの子は?」

「どこ行ったの?」


 うん、疲れて帰ったみたいだよ、怪我もして無かったし。それよりも知らない人がいたらちゃんと報告しなさい。何かあってからでは遅いからな。


 二人のケモ耳っ子は御免なさいと謝ってきたのでこれで良し。あとは、村長達にこの件報告しておくかな…何だったんだあの角っ子幼女。


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