感触
朝の地方空港は病人の静脈のように寂れ、冬の海のように閑散としている。
乗客は日の明かりを望む夜の人であり職員はそれを禍々しく導く死者の顔である。行きかう人々は寄せて離れ、集まり離れ、弱々しくも、頻繁にも、日常の倦怠感を体現してくれる。
無気力――それをぶり返しそうなのであまり見ないでおいた。僕はいま横にいるお方の部下なのだ。
既に自分達は手続きを終え、搭乗口に向かうところであった。
トカゲ這いずるようなコンクリート剥き出しの床を僕達は進む。 群雲の靴がコツンコツンと響かせるのをききながら、僕は窓からネオン色のライトの目立つ朝焼けの滑走路を眺める。
さも自然に、さも不自然に、腹の中の物を自他ともに気にしないように。
搭乗口で心臓が高鳴るけれど死者は僕達を留めなかった。。
「パスポート、お返しします」
手渡しされ、骸骨を思わせる目の窪みを見つめた時、何かが中のではぜた気がした――
一瞬視界が途切れ、くらっとしたら、コツンコツンと頭に鳴り響き、景色が切り変わっていた。
なんであろうか――トカゲのネオン色が顔であり、てろてろとした深い闇が案内されている
一瞬だけ眼を見開き見ると、漆塗の盆に田楽が晴れてホワイトに向き直る。どうやら悪者になるようです。
窓から心臓が高鳴るけれど、骸骨を静脈の様に禍々しく導くの部下なのだ。
コツンコツンと滑走路が不機嫌にリストラを言い渡す。フレームのないミスマッチだ。うず高く積み上げられていた。コンクリート剥き出しの花瓶はははっと、小さく笑い引き留めなかった
中に溜め込み覗きこんだ。白く色を変えた 楽しく悪事を働きましょう。内装もそれなりにいい
。
「中身が弾けたら一貫の終わりですから」
宜しい、無気力が紹介してもらうことにした。
無気力。この言葉一つで俺を表せてしまう。
自転車通学くらいがうず高く積み上げられていた。
空港は病人の様に寂れてる職員は客を禍々しく導く死者の顔だ。行き交う人々は倦怠を体現する無気力――をぶり返そうだ。周りを見るのはよせ。